元中央委員会議長の不破哲三氏は、退任後社会科学研究所所長に就任した。わ ざわざ其れに就任しか事で、多少の期待感を持っては見た。未だにさしたる変化 は見ない。
マルクス経済学は工業化社会から、未来を見据えていると言うハンデイがあ る。現代の様に情報化金融社会に於ける経済問題は、マルクスは見据えては居な い。
マルクス経済学では労働者階級に対し、階級敵として独占大資本を対置してい る。トヨタは労働者を含む企業集団によって、業界一位の地位を築き上げた。此 れは一つの成功体験に成る。
労働者は企業に階級対立せず、企業の一員として自覚し、個人としての自立し ない立場に成っている。一方、プチブルとしての中小企業は、又、労務コストに 劣る大企業も、競争の中で淘汰されざるを得ない。
共産党では宮本顕治氏の敷いた路線、米帝国主義と日本独占資本と言う階級敵 は、当然、党幹部に於いては変える必要性を感じては居ないであろう。
私の視点では、アメリカ人は市場経済政策の中で、多くの部分が格差社会の進 展で苦しんでいる。階級論によって、本当の改善しなくては成らない部分が見え て来ない。唯一、社会の社会主義社会化のみであろう。
自立した個人の民主化と言う点からすると、労働者は自立化の訓練は受けては 居ない。むしろ企業への忠誠が強く求められている。欧米では、企業組織は民主 主義とは対置する独裁組織である。利益追求の独裁組織である。労働者は従順性 を求められる存在である。
それに対して、“自ら望む”契約社員やNGO,NPO、その他ボランテイア、趣味の 団体では、個人の自立が基本単位となり、未来に繋がる組織と成っていると思 う。
共産党には現状を理解する方法は存在していない。当面の問題にのみ対処療法 を持つのみである。不幸なのは社会主義を信じる支持者であろう。最も既に、共 産党支持者にはリアリストは存在しては居ない筈だ。
近い将来共産党は、反国民的組織に成って行くに違いは無いと考えている。そ の様に成る前に、現在を正しく見据えて変化を望みたい。