経済学は人間の意思の含まれる学問分野であり、所謂、複雑系と呼ばれる学問分野です。従って、論理データのみでは理解出来ず、本来、論理データによる確率統計的分析が必要です。(天気予報的予測、分析が主体で無ければ成らない。)
古典派新古典派経済学(ケインズ経済学を含め)やマルクス経済学などの“論理”(哲学の分野)では完全な理解には至らない、と書いて来ました。今でも其の主張には代わりが有りません。
しかし、新ケインズ経済学には多少興味を持っています。其れは丹羽春樹と言う学者の説に賛同的判断が有ったからです。以前、丹羽春樹教授に依ればと言う但し書きの下で、政府紙幣発行に付いて主張されていた事を知っていました。そのまま教授に付いて調べていません。(大変申し訳ない。)
最近、思い掛けずHPに辿りつきました。(HP内にホツマツタエと言うものが乗っていた。縄文文字説だと言う?)其処から著書を見て区立図書館に紹介してみたが、図書館には丹羽春樹では蔵書が有りません。不思議に思いました。丹羽先生の経済論理には賛同するのですが、著書が図書館に無いと言う事は、それだけ評価はされていないと言う事でしょう。しかし、論理は実に整然としています。
私は、“ホツマツタエ”は別として、経済的主張に同感せざるを得ません。(取り合えずHPアドレスを載せて置く。)
http://homepage2.nifty.com/niwaharuki/
一部引用します。
私(丹羽)が、本誌においても、厳密な経済理論に基づく実証的計測の結果を示しつつ繰り返し指摘してきたことですが、わが国の経済において発生・累増してきたデフレ・ギャップ(現在のわが国では「GDPギャップ」とも呼称されている)は、きわめて厖大です。本稿でも、ここで、1970~2005年の期間についての、わが国経済におけるデフレ・ギャップの発生・累増状況を計測した主要な算定結果をグラフとしてまとめて、第1図として掲げておきます。この第1図では、「完全雇用・完全操業」(企業資本設備と労働力人口を総合して97%の稼動率に達した場合を、事実上の完全雇用・完全操業であるとしました)の状態を想定した場合の潜在実質GDPが、(高)(中)(低)の3系列として、いわば幅を持たせて推計されていますが、(中)の系列の推計値で見てみましても、2005年(平成17年)の潜在実質GDPは936兆円(1990年価格評価の実質値)と算定されています。同年の実質GDPの実際値は、その5割6分にすぎない520兆円(同じく1990年価格評価)にとどまっていました。
要は2005年度で、実質GDPが936億円存在している所、実際には国民総生産GDPは520兆円でしかない。56%しか作動していなかったと言う事です。この様な中では多少のお金が増えても、インフレは生じないと言う事です。およそ400兆円のお金を増発してもインフレは起こらない計算です。
この間、自民党政権は補正予算を組んで、およそ400兆円国債を発行しています。処が、日本銀行はインフレを恐れて、金融引締めと緩和を繰り返して来ました。単年度で400兆円の財政支出も可能の状態で、金融引き締めを行っては景気は回復しません。
ノーベル賞経済学者ステグリッツ教授、ポール.サミュエルソン教授まで政府紙幣発行に賛同しています。小泉政権の経済政策の誤りは明らかです。竹中平蔵、高橋洋一教授の経済政策は明らかに破壊的でした。
当時、私も理解出来ていませんでしたが、マスコミ報道の誤りも致命的様相を示して来ました。現在、金融政策は基本的には日本銀行に委任されています。金融政策及びデータは主権者としての国民に公開すべきです。此れからも主張し続けます。
同時に財源を確保し、地方農漁業及び国内産業振興を支援し、内需の拡大を進める事が、日本経済の回復には欠かせない事で有るようです。単年度で400兆円まで財政支出してもインフレには成らない計算です。マスコミは竹中平蔵、高橋洋一の様な経済学者を取り上げてはならない。これ以上アメリカに貢いでは成らない。偏向するな。
注)今直ぐ政府紙幣を発行せよとは言いません。余裕を持てばアメリカのカモに成ります。特別会計にも財源は有ります。