非正規雇用の増加、経済危機における非正規雇用の切り捨てを背景に、若い共
産党員が増えていると報じられている。
筆者の周辺の苦しむ若者たちは、ほとんど選挙にゆかない。投票を執拗にせま
る与党運動員には悪態をつき、政争には熱心でも若者の苦難に具体的な解決策を
協同で示せず、野党度を競い合うだけの諸野党も相手にしていない。親が与党を
勧めても、白けるばかり。「おれは、そもそも、選挙権のあるところには住んで
いないのだ」、と。派遣労働者の寮に住む人、ホームレスの政治的権利はどれほ
ど守られているのだろうか?
だから、私には、若い共産党員が増えたということ自体に懐疑的である。政党
助成法一つ廃止できずに、受け取りを与党に配分してきた人々に、政党構成員に
ついての客観的なデータを有しているのか、疑わしい。
ただし、もし、若い共産党員が増えているなら、次の点を期待したい。
1)党役員の若返り
2)若者以外も含め、党員や支持者が自由にものがいえる党への改革
3)若者の立場で大局的な政治的判断ができる党
4)中国や北朝鮮と本音で交渉でき、核廃絶や拉致被害者
の帰国を実現できる党
5)中学生や高校生にピンとくる党づくり
6)失敗を率直に改め、ドグマより科学的思考を重視する党
7)共産党の維持より、国民の命と暮らしを重視する党
12.13付け「一般投稿欄」に対照的な論文が掲載されているが、実は同じルーツ
ではと考える。併せて、原仙作氏の新連載も興味深い。