道祖神さん、はじめまして。
返事が遅れて申し訳ありません。あれこれと用事にかまけているうちに返事が遅れてしまいました。遅ればせながら、好意的な感想を寄せていただきありがとうございます。
道祖神さんの主張する大事な論点は次の文にあると思います。
「『分派』を禁じた組織論、いわゆる『民主集中制』そのものに、レーニン以降のソ連共産党の変質とその後の崩壊への過程を必然的に内包していたと考えられると思います。」
ソ連の変質、崩壊の原因をソ連党の「民主集中制」だけに求めることはできないと思いますが、変質、崩壊の重要な要因の一つであったことは間違いないでしょう。ただ、私の議論は歴史家のものではなく、変質、崩壊の原因を論定するために連載の投稿を書いているわけではありませんから、直接、道祖神さんの疑問に答えることはできません。私の関心は、共産党の現状の「民主集中制」の欠陥を指摘し、改革された具体像を提起することにあります。ですから、近々、投稿する予定の連載で示すことになるレーニンの「民主集中制」と共産党の「民主集中制」を比較していただけば、何が問題であるかがわかっていただけると思います。その問題点がわかれば、ソ連党の問題の基本点もおおよそ見当がつけられるのではないかと思います。まずはお礼までに。
樹々の緑さん、お久しぶりです。
一度も会ったことがないのに、まるで古くからの友人に再会したような感慨を覚えるのはなぜでしょう? 私はこの名前がとても好きです。 故郷の森を思い出して、なつかしい気分になります。おそらくは、この名前には樹々の緑さんの誠実な人柄が映し出されているのでしょう。
相変わらず、樹々の緑さんの抱えるテーマは重いですねぇ。私の問題意識に引き寄せて言えば、上田耕一郎は彼の「きれいな核兵器」論を清算しないまま逝ってしまったということです。核兵器をどうとらえるかは、現代におけるマルクス主義の試金石となっていると思うのですが、そのことは措くとしても、原水禁運動に甚大な悪影響を与えた「理論」ですから、きちんと清算する責任があったはずなのです。
マルクスは地代論を解決した後になっても、晩年、ロシア語を勉強してロシアの土地制度の研究を始めた姿勢と比べれば、何というか、絶句せざるを得ないのです。