来るべき総選挙では、ほとんどすべての選挙区で労働者階級にとって選択肢が ないという状態となっています。議会制民主主義は資本主義とともに衰退し滅び る運命にありますが、日本では、議会制民主主義の衰退が労働者階級の階級闘争 の復活よりかなり先行してしまっています。そのためにほとんどの選挙区で改良 主義的労働者政党の候補者すらいないという状況になっています。
兵庫県第1区では、新社会党副委員長の原和美さんが立候 補します。原和美さんはけっして社会主義を掲げる候補者ではなく、社会民主主 義者でしかありませんが、唯一の「よりまし候補」として批判的に支持しましょ う。
他の政党はどうでしょうか。権力の弾圧にもさらされている左翼市議の戸田ひさよしは民主党候補を選挙区で応援すると 言っていますが、これは論外です。民主党は、自公となんら変わりない大資本の ための政党であり、党内の「護憲派」も大資本が容認する範囲での「護憲」にす ぎないことは明らかです。
社民党はどうでしょうか。社民党は民主党と連立すると公言する政党であり、 社民党への一票は民主党政権への一票と変わりありません。辻元清美などは、社 民党が与党であった時期に当選した議員でありながら、社民党の政権入りという 歴史的裏切りに何の反省も示していません。
共産党は論外です。数十年間にわたってプロレタリアの闘いを妨害し、プロレ タリアの闘いを「資本主義の枠内」に押しとどめることに全力を尽くしてきた反 革命のスターリン主義政党で、帝国主義の手先です。この党は一刻も早く歴史の 舞台から退場していただかなければなりません。
結論として、兵庫県第1区で原和美さんの勝利に力を尽くしましょう。他の選 挙区および比例代表では、政治不信を棄権で示し、「選挙粉砕」「選挙ボイコッ ト」運動を展開し、史上最低の投票率を実現しましょう。それが衰亡しつつある 議会制民主主義への最善の回答でしょう。