現在の政局での共産党の役割。
共産党は現在の政局の焦点がどこにあるのかについて、「金脈追求」にあると
思っているのだろうか。そうであれば、共産党の政治判断能力が問われる。
現在の政局の中心は、鳩山政権を崩壊させ、自民党の復権と反動的政治体制の
再構築を許すのか、それとも、現在の鳩山政権を維持し、さらなる国民的要求に
合致した政治改革への道を開くのかにある。このことを理解せず、「小沢献金問
題」が最重要な課題であるかのようなマスコミ宣伝の乗せられ、政治的反動の役
割を現在の共産党は果たしていると言わざるをえない。この点について、原さん
の1月23日つけの投稿はぜひ共産党員にも読んでもらいたい。政治ではその結
果責任が問われます。戦前、戦争に反対したとして自らの役割を正当化している
共産党であるが、これについても、いやしくも自ら「前衛党」であると主張して
きたにもかかわらず、反動勢力に対抗する国民的闘争を組織できなかったことが
事実であり、この点については「前衛党」としての責任が問われるのである。よ
うするに、自分たちだけが「正当」な主張をしたということだけで、自らを正当
化することは、「前衛党」としては許されないのであり、自らの政治責任として
は、その後の結果責任が問われるのである。戦前でのこの種の問題が、現在も同
じように進行しているように見える。検察側は、今回の小沢氏の秘書逮捕に至っ
た口実として、「市民団体からの告発」を言っているが、従来、検察はこのよう
な市民団体からの告発を動機とした大規模捜査は実施してこなかったことを考え
ると、今回の捜査は異例なのである。こ正体不明な「市民団体」の告発にのせら
れて、進行しているのが現在の状況であり、意図的な政治的動機が見て取れる。
この本質を理解せず、建前だけの「正義」として、「小沢献金の追求」を唱える
共産党は、旧政権の反動的意図に加担しているのである。現在の政局がこの「小
沢問題」でさらに混迷し、鳩山政権が崩壊すれば、その「結果責任」は共産党に
も求められる。
共産党は今回の補正予算にも反対しているのであるが、戦後50年以上の保守
政治の間に蓄積された 「膿み」を一気になくすことは現実的には難しい。今の
段階では、国民のための「不十分な政治改革」を文字どおり、「国民のための政
治改革」に変換させることである。鳩山政権が崩壊すれば、このような改革すら
不可能となり、政界の反動的再編が行われるのが必至である。共産党のような
「民主連合政府」は現実にはあり得ない妄想である。それ故、当面は鳩山政権を
擁護することが、国民のための賢明な選択であり、現時点で共産党に求められて
いる役割と考えられる。この局面で、旧政権の意図に乗せられれば、それは、鳩
山政権の崩壊に間接協力したことになり、その結果責任が問われるであろう。