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天安門事件と中国の政治的安定

2010/5/29 幡井

さざ波通信は、 http://www.geocities.jp/sazanami_tsushin/sazanami/008/11.html の記事で、

「実際には、天安門事件の武力弾圧とその後の経済発展との間にはいかなる因果関係もないし、非武装の平和的請願であった学生デモを武力鎮圧するいかなる正当な理由も存在しない。」

と述べていますが、ほんとうにそうでしょうか。
 まず、「天安門事件の武力弾圧」「非武装の平和的請願であった」という言い方がおかしいと思います。学生たちは非武装ではなく、警官や兵士を殺しています。天安門事件の写真の中には、兵士が閉じ込められたまま燃やされている軍用車の写真だってあります。中国政府が発表通したように、死者は双方あわせて319名も出たのです。

 また、天安門事件を鎮圧しなければその後どうなっていたでしょうか。天安門事件を鎮圧しなければ、混乱は地方に拡大し、あらゆる不満をもつひとびとが暴動を起こし手のつけられない状態になったでしょう。

 政治家は時には冷酷な判断をくださなければならない、という意味では大西広の主張は正しいのです。