「小沢一郎氏を共産党に代わる護憲勢力だと、私は思ってはいない。」
当たり前でしょう。2007年11月に小沢は「小沢一郎「憲法改正試案第9条~第10条」骨子」を発表している。今からわずか3年前にもならない。護憲勢力ではないどころかもっとも強力な改憲推進論者である。
「憲法9条に対する小沢の改憲の主張。
第三国の武力攻撃に対する日本国の自衛権の行使とそのための戦力の保持を妨げるものではない。
第10条(新設)として[国際平和]
日本国民は、平和に対する脅威、破壊及び侵略行為から、国際の平和と安全の維持、回復のため国際社会の平和活動に率先して参加し、兵力の提供を含むあらゆる手段を通じ、世界平和のため積極的に貢献しなければならない。
また「天皇は」元首であるという天皇制を憲法に明記せよと従来から主張している。」
小沢がこの3年内に改憲の主張をやめたのではない、それは彼の執念である。
小沢が民主党のトップに立ち、総理の地位を得たならば、明らかに憲法改悪を推進したであろう。社民党を排除した後の民主党は大方改憲主義者でありこの党を率いて、自民党と一体になって改憲を断行しうるうってつけの役割を果たせるのは小沢以外にない。だが小沢一旦は敗れた。
左の手で「憲法を守れ」というプラカードを持ち、右手に小沢の「憲法を改正せよ」というプラカードを持つ櫻井氏に「どうせよ」というのか答えてもらいたい。
それとも小沢が改憲主義者であっても支持して、小沢の権力を強め、権力を握った小沢が改憲に着手したら「反小沢一郎の旗幟を鮮明」にするというわけだ。
私はお経も読まないし、論語も知らない。マルクスとレーニンについては浅学ではあるが自慢できるほどのものではない。
私たちは戦後一貫して憲法改悪反対と主張し続けてきた。その戦いがあればこそ今日まで憲法が辛うじて守られてきたのである。改憲に反対するすべての党派が結集しなければならない。しかしその中に改憲を主張するものを入れることなどもってのほかでる。
これは原仙作氏にも同じことを言いたい。