ヒットラーは「わが闘争」や他のところでもでもこう言っている
「大衆は小さな嘘より大きな嘘の犠牲になりやすい。とりわけそれが何度も繰
り返されたならば。」
「大衆はドラマチックな嘘には簡単に乗せられてしまうものだ。」
“尖閣列島(釣魚台)は日本固有の領土である。中国は尖閣列島(釣魚台)を
占領し日本を侵略しようとしている。日本人は自分の国を守らねばならない。そ
のためには憲法9条を改正し軍隊を持たねばならないのだ。”
尖閣列島(釣魚台)海域の台湾に近い所で漁労をしていた中国船を海上保安庁
の巡視船が拿捕し船長を公務執行妨害で逮捕した事件に対して中国政府からの厳
しい抗議があった。
だがこれは日本側の謀略である。尖閣列島(釣魚台)の日本の占領を許してい
る中国、台湾なのだがその海域では毎日300艘の漁船が漁をしていた。なぜこの
日に限って海上保安庁の巡視船が中国の漁船を拿捕しようとしたのか。おまけに
自衛隊のP3C機が超低空でその漁船の上を飛んでいる。そのトロール船はその
時網を船員たちが網を上げている最中だった。重くて長い網を引いている漁船が
どうして巡視船に衝突することができるのか。魚網という錨を引いたまま船が走
ることはできるのか。いったい魚網を引いたままで漁船は領域外に逃走できると
いうのであろうか。杭でロープで縛られた犬が逃げようとしても杭の周りを左右
に動くしかないではないか。そのために船首が巡視船のほうに向いたとも見え
る。または巡視船が意図的に漁船の船首に回りこんで衝突をさせたのであるよう
に見える。このあたりは経験者が見ればわかるだろう。だから政府はこの映像を
ひたかくしにしていたのである。だが神戸の自衛隊員がインターネットで暴露し
てしまったのを私はコマ送りで見たのである。今政府は公務員の守秘義務違反で
その自衛隊員を厳罰に処するとしている。私はその自衛隊員を賞賛する。
日本政府は黄海での米韓合同演習をにらみながら最初から中国の領海で漁船を
拿捕する目的で巡視船とP3C機を出動させこのドラマを演させたのである。
「大衆はドラマチックな嘘には簡単に乗せられてしまうものだ。」
以来、日本中のすべての報道機関がいっせいに嘘をつき始めた。
そして日本政府はもとより議会内の全政党が同じことを声明したのである。恥
ずべきは日本共産党までが以下のように主張していることである。
「共産党:中国「尖閣」主張に反論「侵略とは別問題」(日付は忘れた)
共産党は4日、沖縄県・尖閣諸島について「日本の領有権は歴史的にも国際法 上も明確な根拠がある」との見解を発表した。「尖閣列島は日本の領土」とした 72年の党見解を補強するもので、「日清戦争に乗じて日本が不当に奪った」と いう中国側の主張に反論。「日本政府は国際社会と中国政府に理を尽くして正当 性を主張 すべきだ」と求めた。志位和夫委員長は4日、首相官邸で仙谷由人官房長官に内 容を説明した。」 社会民主党も同様の声明を出している。
問題は日本共産党が愛国主義、排外主義の立場に立ってマルクス主義を完全に
放棄したことをまたしても露骨に示したことである。彼らが、マルクスがと共産
党宣言で書いた「労働者階級に国家はない、万国の労働者は団結せよ」という言
葉、レーニンがそれを最も強く実践しロシア革命を導いたことをことを知ってい
ながら、労
働者階級の国際主義を裏切っていることである。何も知らない人間が罪を犯すこ
とよりも、知っていて罪を犯すことの方が重い罪である。
レーニンは第一次世界大戦の前に
「フランスの労働者とドイツの労働者がブルジョアジーの利益のために殺し合
いをしてはならない。...各国の労働者は自国のブルジョアジーを打倒するた
めに戦わねばならない。」
と書いている。
だがドイツ社会民主党は祖国擁護の立場に立ちドイツ労働者階級を戦場に駆り
立てる役割を果たしたのである。
この尖閣列島(釣魚台)の問題に対する日本共産党の態度はドイツ社会民主党
と同じ立場に立っている。
すべてのマスコミと議会内全政党のために反中国の大合唱が日本中で湧き上
がったのである。まさにヒトラーの言うのは的を射ている。
「大衆は小さな嘘より大きな嘘の犠牲になりやすい。とりわけそれが何度も繰
り返されたならば。」
実際支配者たちの言う、これほど白を黒と言いくるめる大きな嘘、何度も繰り
返される嘘はヒトラーの愛弟子であればできることである。
まさにヒトラーの言うのは的を射ている。ヒトラーはまたこうも言っている。
「青少年に判断力や批判力を与える必要は無い。娯楽と競争意識だけを与えれ
ばよいのだ。青少年から思考力を奪い、指導者の命令に対する服従心だけを植え
付けるべきだ。国家や社会や指導者を批判する者に対して動物的な憎悪を抱かせ
るようにせよ。少数派や異端者は悪だ、と思い込ませよ。」
圧倒的な反中国排外主義を巻き起こし、それに批判を加えることは非国民であ
るかのごとき風潮が今や日本の状況である。私は青少年ではないがおそらくこの
さざなみ通信の中でも動物的な憎悪を抱かれているのかも知れない。だが地球は
丸い。真実は誰がどういおうと変わろうはずはない。
日清戦争で台湾を植民地にし、朝鮮の支配権を握った日本帝国主義の横暴さに
思いをめぐらすならば「尖閣列島(釣魚台)」は日清戦争の直前に日本が発見し
た島で「無主地先占の法理」があるから、日本の領土であるという方便をどうし
て納得できようか。この占有は日清戦争と一連のものであることをなぜ見出せな
いのか。
釣魚台は古来中国の島であることが中国の文献から明らかであり、日本の歴史
学者で教科書訴訟で有名な井上清もこう書いている。http://www.mahoroba.ne.jp/~tatsumi/dinoue0.html
2日本政府などは故意に歴史を無視している
3釣魚諸島は明の時代から中国領として知られている
4清代の記録も中国領と確認している
5日本の先覚者も中国領と明記している
6「無主地先占の法理」を反駁する
11天皇政府は釣魚諸島略奪の好機を九年間うかがいつづけた
12日清戦争で窃かに釣魚諸島を盗み公然と台湾を奪った
13日本の「尖閣」列島領有は国際法的にも無効である
14釣魚諸島略奪反対は反軍国主義闘争の当面の焦点である
前回の投稿では私は台湾政府の主張をURLで紹介した。
これらを読めば日本政府の主張、とりわけ日本共産党の主張が真っ赤な嘘であ
ることがわかる。中国政府の主張はインターネットでは意図的に載せられてはい
ないが同じである。だが中国は諦めてはいない。日米安保条約を睨みながら、ア
メリカを牽制し、外交的に解決を求めているのであろう。中国が持っているアメ
リカドルを売ってしまえばドルの価値は半減し、日本の持っているドルも紙くずになる。日
米の経済が音を立てて崩れるのである。師団を出すよりも効果的なやり方があ
る。クリントン婦人も管もその恫喝を受けていないだろうか。
今は亡き井上清が「釣魚諸島略奪反対は反軍国主義闘争の当面の焦点であ
る、」と書き残したのは至当である。今日尖閣列島(釣魚台)の問題が米日の中
国、朝鮮侵略戦争への突破口として赤い口を開いているのである。
その背景は数年前のリーマンブラザース倒産以来の経済恐慌が世界恐慌に広が りその深まりが露骨な植民地獲得の戦争へとなだれ込む状況になってきているか らである。世界各国の労働者が失業と生活苦で苦しんでいる。資本主義体制がそ の末期的症状を見せているのである。南欧諸国の経済を見よ。スペイン、フラン スのストライキを見よ。アメリカの債務と失業率を見よ。日本のリストラと不安定雇用化を 見よ。資本主義諸国の過剰生産が消費を越えてしまっているために今や世界恐慌 に陥っているのである。
この解決は戦争にしか見出せないのが世界のブルジョアジーであり、とりわけ
アメリカと日本の帝国主義は朝鮮、中国になだれ込むことにしか生き残る道を見
出せないのである。だが、第一次、二次の世界大戦と今日は時代が違う。ベトナ
ム戦争ですら敗北したアメリカである。
かつて植民地として支配された国民は決して再びそのようになることを許さないのである。私は二度と再び侵略戦争を起こし
てはならない、憲法9条を守らねばならないと考える。9条という錨を引き上げ
ない限りは戦争はできない。そして釣魚台を中国に返還し、中国、朝鮮侵略戦争
の火種を消さねばならないと考えるのである。
嘘は百回ついても嘘である。ヒトラーの真似事を許してはならない。