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ソ連、ロシヤ帝国主義論について

2011/3/14 立石康行 コンサルタント、政治経済評論家

 ソ連、ロシヤを帝国主義と呼ぶのは、100%的外れである。現在、また過去に おいても帝国主義は米国、ヨーロッパ諸国、特にドイツ、フランス、英国であ る。ソ連、ロシヤは平和主義を一貫してつらぬき、一部の行き過ぎはあっても_ 特にスターリンの_世界平和への貢献度では、並外れた実績を有する。ナチスを 壊滅したのはソ連である。ナチの約80%はソ連が壊滅した。米国、英国は西部戦 線開始を最後まで遅らせた。特にチャーチルは戦後、ソ連に原爆を落とせとト ルーマンに仕掛けた(最近公開された英国秘密文書参照)。
 さて日ソ間の不侵略条約はあくまでも両国の時間稼ぎである。日本帝国主義は 淡々と侵略のチャンスをねらっていた。またこの条約のソ連による破棄はヤルタ 会談の中で、英米の要請によるものである。その結果としてのソ連軍の満州進行 は、関東軍を極短期に壊滅し、日本の無条件降伏をもたらした。
 またいわゆる北方領土問題も、国際法的にはサンフランシスコ条約の第2c条 で日本は領有権を放棄している。そこで、「日本はクーリル諸島に関する全ての 権利、権原、クレームを放棄する。」と述べている。
 これほど明白な領有権放棄にもかかわらず、今頃ソ連、ロシヤを非難するのは 大的外れである。
 更に日本に米軍の基地がある限り、この問題を持ち出すのは法外である。