東京都知事選で石原慎太郎氏圧勝、革新系候補四位で石原氏の三分の一にも及ばなかったことについて評価がわれる。 ひとつは、共産党支持層くらいしか票を固めきれなかったことへの批判である。もう少し広範な集票を可能にするような運動はできなかったのか、という革新側からの革新側への批判である。
もうひとつは、石原氏のような政治姿勢と政策に二百万票以上の圧倒的な支持を投じた都民の政治意識は、ほぼファシズムに接近していることへの批判である。
また、マスコミがほとんど報じなかった都内の公園に原子力発電所への反原発をスローガンとしたデモンストレーションに一万五千人もの若者を中心とするかたたちが集まったことに、心あるひとたちから感嘆と評価の声が上がっている。このデモは、海外のマスメディアによって大々的に報じられて、国内のマスコミとの落差が際だっている。
朝日新聞のコラムの名前は「天声人語」は、ボックス ポピュリ ボックス デイとは、「天に声あり人をして語らしむ」と訳されている。
複雑な世情のなかで、混迷を透視する眼力を培いたいと自身の肝に銘じたい。