有三さん、
以前に消費税は全額税金とならないとご教示いただいたときに、直接は返信し ませんでしたが、とても参考になり、他の方への消費税論議に援用させていただ いたことがあります。その節はありがとうございました。
消費者が税として出す「消費税」は、全額が「税」にならないこと。税を出し ても、それは企業の売り上げになってしまう「部分」があること。そしてその 「総額」は、現在の時点で総額どのくらいと計算できるのか、「教えてくださ い」とみなさんにお願いしたのでしたが、どなたもお答えがありませんでした。
どなたもそういう基本的な計算をしないで「消費税論議」をしておられるので すか。増税論も、増税反対論も、この額を想定できないのですか。国政を論じる 方々、私たちは毎日、消費税を払っていますが、私が行く八百屋さんや魚屋さん は、国税にならない消費税を顧客から取っています。この実態は議論の対象にな らずに、増税賛否の議論をなさってもいいのでしょうか。
このご質問に、私は的確なお答えをできません。むしろ、そうだったんだと教 えられる想いがしました。そして、消費税がそのような状態ならば、社会保障を 消費税でまかなうという発想そのものが充分な対策ではないと考えます。
今回はもうひとつの質問に関心があるので、そちらに移ります。
もう一つ、質問。どなたか、お答えください。抑圧や差別のない民主的な社会 を作るために、質問しています。
「中国は社会主義を目指している国」ですか。そう判断された理由は何です か。
素人の私は、これで社会主義を目指しているとおっしゃるのなら、「社会主 義」とは基本的人権や個人の尊厳をどのように軽視する社会制度を称するのです か。だれか、まじめに答えてください。
21世紀にまだまだ残る忌まわしいものを乗り越える努力を、忘れないため に、お願いします。
社会主義とは、いったい何なのでしょうか。生産手段の私有なのか、生産様式 に特質があるのか。私はそれらの物質的基礎以外に、政治的民主主義が全面的に 保証されていくプロセスが不十分なら、それは社会主義とは言えないと考えま す。
政治的民主主義の指標として次の段階を想定しています。
個人の生きる権利と労働の自由の保障。
労働者階級の搾取と抑圧からの自由の保障。
一般市民の市民的自由の保障。
国民の生きる権利の保障。
民族の非抑圧からの保障。
これら五点にわたって分析すると、中華人民共和国は、
個人、労働者階級、市民、国民、民族の五点にわたって、政治的民主主義が充
分に保障された国家とは言えないと私は考えます。
政治的マキアベリズムとしては、アメリカ一国覇権主義と対峙している部分も
ありますので、中国を打倒する対象という考え方はとりませんけれど、決してめ
ざすべき社会主義国家とはいえないと考えます。