さざ波通信をふりかえってみる。二期に分けてみるのが妥当と思う。
第一期 さざ波通信編集部が主導していた時期 理論としては、編集部によ
り、さざ波通信が出されていた。
日本共産党執行部の問題点を階級的観点が見失われていることに見る運営の非
民主制と、方針を再検討するメカニズムの不在に対する批判
政治戦略としては、階級原則をはっきりさせて、左翼連合政権へ
第二期 さざ波通信が停止し、参加者のゆるいコミュニケーションの場となっ
た。原仙作氏が精力的に理論と現実分析を行った。
階級視点を強調せよではなく、階級をふりまわすな
選挙戦術などの欠陥を具体的結果に即して批判
民主集中性という原則が悪い
自民党政権を終わらせるための民主党も含む幅広い協力を
第二期は、第一期の具体化と見ることができる反面、原則では、左から右に大
きく移行したといえる。もっとも、第二期をひっぱった原仙作氏自身は、右的で
はない。共産党を変えることはできなかったが、民主党による政権交代が起こり
その目的を果たした、ともいえる。
党執行部への意見を出すなど、さざ波通信としての動きもあった。
しかし、民主党政権にゆりもどし(マニフェストの見直し)が起こり、また今
年になって未曾有の災害、東日本大震災と福島第一原発の爆発事故に至って、状
況は新たな段階に入っている。
この危機の中、原仙作氏は小沢を支持するべきと市民デモに期待するの一文を
最後に沈黙している。