櫻井氏より、宮本太郎氏は『生活保障』岩波書店において消費税増税を主張し ていないとの指摘があったが、下記のように宮本氏は消費税増税不可避と主張し ている。
もっともこの点を考えても、将来的に消費税増税が選択肢の一つになることは避 けられないであろう。新しい生活保障が確立されない中での消費税増税は、自立 の機会が提供されていない困窮層にとっては大きなダメージになりかねない。そ れゆえに、税負担が確実に生活保障の確立のために使われるように、独自の信頼 醸成装置が組み込まれる必要がある。(宮本太郎『生活保障』岩波新書、2009 年、217ページ)
すなわち、宮本教授は消費税増税は避けられないが、生活困窮者のダメージに ならないように、税負担が生活困窮者の生活保障に使われる必要があると主張し ているのである。