一体、その何処が「日本に福祉国家を!」なのか、、、全く、看板(HN)に大偽り有り!じゃないでしょうか?
今まで、何度も何度もスエーデン在住歴のある藤井威氏やデンマーク在住者のステファンケンジスズキ氏といった、”北欧諸国”についての様々な所論を引用してきたのは、福祉国家をさん、あなたご自身なのですよ。
結局のところ、それらの引用は、ただ単に、消費税を上げるための方便として、勝手に歪曲して利用してきたにすぎませんよ。
データで検証すれば、そんな低次元の看板のウソ偽りは直ちに分かってしまうのですよ、福祉国家をさん。
「日本に福祉国家を」さんが盛んに北欧諸国の高度福祉国家に基づく所論を引用されておられたので、はじめは、私も大いに興味と関心を持ってその持論を読ませていただきました。
しかし、どうも、本来の北欧諸国の高度福祉国家論からまるで外れた、その消費税率が高率であることの一点のみ、の議論に歪曲し、だから、福祉国家を目指すために、日本にも高率の消費税が必要なのだ、とまるで見当違いな、結論に強引に結び付けてきている、と言うのが、福祉国家をさんのご主張の実態です。
ハッキリ、言いましょう。 福祉国家をさん、、それは、強引なこじつけに他なりません。
しかも、その消費増税分30兆円は23兆円の赤字解消にほぼ使い切ってしまう(、と、いくらかの税率軽減措置で使い切ってしまう)のみで、新たな福祉財政支出はゼロ、、、と言うのですから、現状の福祉の縮小削減となってしまうのですよ。(国民一人当たり20万円~25万円の負担増、4人世帯で80~100万円の負担増ですよ)
私がデータで、明らかにしたように、北欧諸国は(例、スエーデンは)対日比約100兆円増税体制諸国家なのであり、それが高度福祉国家の所論の大前提なのです。 藤井氏もケンジステファン氏もすべて北欧諸国の実際社会(=対日比約100兆円増税体制国家)を大前提にされているのですよ。
そのうち、消費税の対日比増税寄与分は約25兆円であり、残り、約75兆円は消費税以外の増税寄与分なのですから。さらに言えば、企業の社会負担の対日比増税寄与分は33兆円程もあるのです。(スエーデンの例)
福祉国家をさんは、藤井氏やケンジステファン氏の所論を何度も引用してきたわけですから、消費税25兆それ以外75兆という「比率」から考えても、当然にも、1対3の3に相当する75兆円の対日比増税分の紹介・考察がまず第一でしょう。
しかし、福祉国家をさんの御主張には、消費税以外、なんら紹介・考察がなされていません。
これでは、歪曲と言われても仕方がないではないですか。
私はこの日本でも、現行税制の中の特別減税措置648項目中50項目を廃止するだけで、28兆円の財源が生まれる、という主張も紹介してきました。
さらに、富裕税に至っては40兆円程は見込める(元大蔵官僚武田氏)というのも紹介してきました。
企業負担の差は2004年度で33兆円もスエーデンの方が大きいことも紹介してきました。
これら全てを合計すれば101兆円にもなるのです。
30兆円と言わず、50兆円でも40兆円でもいいなら、いくらでも、消費税増税以外のパターンができるわけですよ。(それでも、北欧の消費増税分以外の対日比75兆円増税にははるかに及ばないのです。)
そのうちの14,5兆円を赤字対策に回せば、10数年でプライマリーバランスは安定化するということのようですから(1年で安定化させるなら23兆円ですが)、残り24,5兆円~34,5兆円を(全体で40~50兆円の財源拡大の場合)新たな社会保障・福祉対策に回せばよいわけです。
もともとが、持てる階層からの徴税ですから、低所得層には新たな負担ゼロで、新規に4人世帯あたり、100万円程度の社会保障福祉給付を受けることになります。
それで、やっと西欧先進国レベルであり、北欧諸国にはまだはるかに及びませんが。
私は、こうした主張を展開しております。
しかし、結局、福祉国家をさんのご主張は、政府官僚諸君の尻馬に乗った議論に過ぎません。
そこには、消費増税30兆円の負担増だけが存在し、日本の低福祉体制のさらなる縮小・削減の主張でしかない。
そのことは、いくら、藤井氏やステファンケンジ氏の所論を引用・紹介しても、データがハッキリ語っています。
データと言うものはかくもまことに厳しいものなのですよ。
また、北欧諸国との人口構成やあれこれの差は、90兆円近い対国民投資の差の歴史的表れでしかありませんよ。
(私が対国民投資と申し上げたのは、社会保障の財政支出の差+教育への財政支出の差があるからです。)
10年で900兆円、20年で1800兆円もの巨額の対国民投資の差がもたらしたものです。
そもそも、日本は北欧よりも高齢化が進んでいるから、、、なんて議論、、、何をおっしゃってるんですか?
そんなことをおっしゃるなら、40年前、先進国中、ただ唯一北欧諸国のみが高齢化諸国だったのであり、他の先進国は日本を含めて、全て、人口構成はずっと健全だったのですよ。(特殊出生率2,0以上)
ですから、私が中高生の頃は、病める高度福祉国家=老人大国北欧諸国、、なのであって、高度福祉を受給する 老人ばかりでその高度福祉を支える現役の若い世代がどんどん、少なくなっていってる、、、あと、10~20年もすれば、高度福祉体制など、財政破たんに陥り、維持できなくなるのは火を見るよりも明らか、、、というのが常識だったのですよ。
このことは、北欧論を語るなら、誰でもご存じのハズで、常に、議論の出発点は、そうした
高度福祉体制=少子高齢化=財政破綻論!! からのスタートなのですよ。
ところが、40年後の結果は見事に、
低福祉国家(日本など)=少子高齢化=財政破綻?? となってしまっているのですよ。
どうも、福祉国家をさんの北欧所論の引用・紹介はそうした北欧所論の議論の実際をご存じないですね。
(他にも、北欧諸国の高度福祉体制は武器輸出で維持されている体制だ!!というのもよくありますけどね。
これなどは、データの前にすぐに破綻しましたけど。 データというものは実に厳しいですから。)
そういうわけで、北欧所論を語る「日本の福祉国家を」さんは実際には看板(HN)に大偽り有り、で、実際は
”日本には低福祉体制、、そのさらなる縮小・削減体制を!!”に過ぎない偽りの北欧論であることがデータでハッキリしたと思いますので、真の北欧論を(または真の「日本に福祉国家を!!」論)を展開したく思い、
今回から旧ハンドルネームのスカンジナビアンに戻そうと思います。
読者諸兄は、「日本に福祉国家を」さんの北欧所論と私スカンジナビアンの北欧所論とを是非対比して頂いて
ご批判、ご意見を頂ければ幸いです。
私は、できるだけデータを用いて北欧所論を紹介引用していきたいと思っています。
(データとは実に厳しいものですから、議論・主張の違い・対比がハッキリと出てしまうのです。)