丸楠夫さん、レスありがとうございます。
掲載に間に合うかどうか、日曜の夕方にあわててお返事を書いていますので、簡潔なお返事しかできませんことを、お許しください。
まず、一番大きいのはスエーデンでは、企業の税・社会保障負担が日本よりもはるかに大きい、と言う事実です。
それは04年時の比較では33兆円も大きいのです。(全体で財源規模は約100兆円大きい)これが最も大きい応能負担の原則でしょう。
そして、個人の所得税については、以前紹介いたしましたので、参照いただければ幸いです。
さらに、個人レベルで、その富の再分配構造を見ますと、藤井威氏がジニ指数を公表しております。
それによれば、所得再配分前後のジニ指数を日本・欧州で比較しております。
当初所得のジニ指数 再分配後のジニ指数 改善率
ベルギー 0,53 0,27 48%
イタリア 0.51 0,35 32%
スエーデン 0,49 0,23 53%
米国 0,46 0,34 25%
濠州 0,46 0,31 34%
日本 0,34 0,27 22%
以上のデータは1995年度
となっており、スエーデンは、意外と当初所得の格差が大きい国である ことが分かります。(日本は意外と格差が小さい。)
しかし、その社会保障・福祉の支給を受給後の改善率では、スエーデンが最も大きいのです。
つまり、富裕者から貧困者層への富の移動(再分配)が最も大規模に実行されているわけです。
ただし、データが95年となっており、少々古いですが。
そして、日本は95年の後に、いろいろな、社会保障・福祉の改悪がなされ、その改善効果はもっと弱くなっておりますし、当初所得でも、非正規雇用の拡大がなされ、大きく格差が拡大しましたので、ジニ指数は悪化しているわけです。
以上、簡単ですが、取りあえず、お返事とさせていただきます。