それがどんなことなのか、参考までに実際の例を示してみます。 他国の例なので(2国間比較)スエーデンの例での、ジニ指数改善 の例ではありませんが、参考にはなるでしょう。
所得階級を20%ずつ上位から下位に5区分して富の占有率を 示したグラフをよく見ますが、それで示して見ます。
世界国勢図会22年版 p448より
ジニ指数0,49の例 エクアドル 08年
最高分位 53,8%
第4分位 20,7%
第3分位 13,1%
第4分位 8,3%
最低分位 4,1%
即ち、最低位=最貧困層の20%が獲得
できる富は全体のわずか4,1%に過ぎない。
それに比べて最高位=最富裕層の20%が
受け取る富はその13倍以上で全体の53,8%
も占めている。
こうした極端な貧富の差が存在するのが、即ち スエーデンの当初所得分配の姿に相似している 社会なのです。
(グラフからの読み取り値のため多少の誤差が あります)
同書には残念ながら0,23の例が載っていませんが、日本の08年の例が示されています。
ジニ指数0,31、、08年日本の例
最高分位 40%
第4分位 23,0%
第3分位 17,2%
第4分位 12,3%
最低分位 7,5%
95年当時のジニ指数0,27からかなり格差が 拡大しているわけです。
もちろん、普通にジニ指数の国際比較といった場合、 税負担・社会保障給付後、、つまり当初分配ではなく、 二次分配後の指数で示します。
それにしても、スエーデンの95年当時の当初分配の 実際を見ると、実は極端な「格差社会」であることが分かります。
そうした極端な格差社会であるにも関わらず、国民所得(1国の 分配可能な総原資)の73%も徴税した上で、社会保障や教育投資 によって、格差を大幅に縮減しているということが分かります。
これが、対日比100兆円増税体制の北欧諸国の社会保障・福祉 社会の実際なのでしょう。(教育も大学院まで無償)