赤旗は相変わらず、欧米の帝国主義用語の論戦を張っているが、国内について は反米、国際問題では親米とどちらが本音かわからない。多分志位はアメリカの 手先なのか? それとも反露が行き過ぎて親米となったのか? ここではシリア 情勢を中心にして述べるが、BBCでさえも、悪いのはアサドだけではないとの報 道がある。フランスのフランス24/7テレビは今でも100%サルコジ路線で、全ての 悪はアサドとしている。この点ではフランスの反動派と日本共産党は同じ穴の 狢。シリア情勢の報道は非常に偏っているのが多い。全てアサド政権が悪いと決 め付ける。しかし、アサド政権の支持率は、少なくとも65%(反アサドで、武器援 助をしているクエートの政府系世論調査機関クエート・ファウンデーションの調 査で65%)、他の報道ならびにシリア人との筆者の討論では70%から80%、即ち、 65%から80%がアサド政権の支持者である。また反対派は完全に分裂状態で、テロ リストのアルカイダ、フランス、英国の秘密機関の兵士、エイゼント、CIAの手 先、イスラム過激派、国外に住むシリア人のグループ、脱走兵、サウジアラビ ヤ、カタール、トルコの支持する用兵等多様である。しかも彼らの目標はアサド 政権転覆である。平和解決とはほど遠い。それに少数の平和的反対派がいる。様 相はロシア、中国(両国とも平和的な仲裁のみ)とウエスト(EUと米国)間の戦いと 言える。アサド反対派を代表してはトルコ在のSNC(シリア・ナショナル・コンシ ル)等があるが、このグループの代表がBBCのハード・トークで、BBCのサッカー 氏とのやり取りで、非常によく準備され、また押しの強い追及により、我々の目 標はアサド政権の転覆で、それまでは交渉にも討論にも応じないと宣言した。ま た武力行使を正当化している。ロシアの調停にも、アサド政権が存在する以上応 じる意図は無いと宣言している。このような事態を見ると、西側の立場は、特に 米国、英国、フランスのは、民意に反して、アサド追放で、これは完全な国連憲 章違反、内政干渉である。米国の国連大使ライスの反応はヒステリックで、ロシ ア、中国の手は血で染まっていると、外交官としては失格の発現である。ロシア も中国も武力干渉はまったく行っていない。近年、所謂ヒューマリタリアン(人 権)外交、干渉の原理が大手を振って歩き回っているが、これは非常に危険な外 交、干渉原理である。しかもこの原理は西側諸国が自分の都合の良いように解 釈、利用している。人権侵害国サウジアラビヤは民主国、等。全て国連憲章を基 にして解決すべきである。