消費税は消費者が広く薄く負担する税だ宣伝されている。
しかし、消費税の本質は取引に係る税だという事だ。
取引ならば、より弱い者にしわ寄せが行くのは自明の事だ。
多くの識者と言われている人達が、消費税の最大の問題点を誠しやかに低所得者程、
負担が増える逆進性に問題点を求める。
しかし、消費税が上がったとしても、多分商品の価格はそれほど上がらないだろう。
このデフレ不況下で、可処分所得が増えないにも係わらず価格を上げれば消費は減るのは明らかだ。
価格を値上げが困難ならば、より弱い者にしわ寄せが行くだろう。
消費税の滞納額は、滞納 税額のワーストワン、実に国税滞納額の実に半分を占めるのだ。
消費税が取引に係る税ならば、取引の力関係が反映される。
より、弱い者にしわ寄せが集中する。
結果として押付けられた消費税を負担しきれない業者が倒産する。
失業の増大は避けられないだろう。
次の問題点は、消費税は、正規雇用者の賃金は、税額控除できないが、
派遣等の非正規雇用者の賃金は税額控除できる事だ。
最近、消費税の脱税が、よく新聞紙面にでている。
もっぱら派遣(特定の企業だけに対する派遣)と偽装派遣だ.これは違法行為だから問題になる。
しかし、何故このような事態が後を断たないのだろうか。
企業は、自社の雇用者の賃金は、消費税の 税額控除の対象にはできない。
しかし、派遣労働者や請負の場合は、消費税の控除の対象になるのだ。
この不況下で10%の利益を確実に確保できる商品や経費節減できる項目は
そうそうあるものでは無い。
今でさえ、もっぱら派遣や偽装派遣は横行している。それが10%という事になれば、
推してしるべしだろう。
問題なのは、一般的に派遣や請負業者の所得が極めて低い事だ。
それは、必然的に失業の増大と共に、その対策ため負担の増大をもたらす。
第三に輸出還付金の問題だ。
輸出大企業は、下請けに消費税以上の値引きを強要しても、自動的に輸出還付金が
手に入る。輸出大企業が消費税増税の旗振りを演じるのは当然だろう。
消費税の本質は、言われているような広く薄く負担する税等では無く、
弱い者虐めの連鎖だと言う事だ。
衆議院で可決されてしまったので、消費税増税を阻止する手段は、小沢氏達が、
51人以上確保し内閣不信任を出すしか方法は残されていない。
一時不再議の原則がある以上、内閣不信任案が出されれば、自公両党も
賛成するしかない。