【カイロ=小泉大介】シリア内戦の終結を目指し、ブラヒミ国連・アラブ連盟合 同特別代表は24日、同国の首都ダマスカスでアサド大統領と会談しましたが、 停戦に向けた具体的な進展はみられなかったもようです。同日には政府軍が反政 府武装勢力に対し毒ガス爆弾を使用したと報じられるなど、事態はさらに悪化す る兆しさえ見せています。
ブラヒミ氏はアサド大統領との会談後の会見で、「重大な状況が続いており、 すべての勢力が国民の望む解決策に向けて進むよう希望する」と表明。一方、国 営通信によると、大統領は「シリアの主権と独立の保持という国民の利益にかな ういかなる(国際社会の)努力も支持する」などと述べました。
ブラヒミ氏のシリア訪問は9月の特別代表就任以来3度目。過去2回は空路入 りしましたが、今回はダマスカス国際空港付近でも激しい戦闘が発生しており、 隣国レバノンからの陸路を使用せざるを得ませんでした。
北中部を中心とした反政府武装勢力の支配地域拡大に伴い、政府軍は、なりふ り構わぬ攻撃に出ているもようです。23日には中西部ハマ近郊のパン屋周辺で 行列をつくっていた住民が空爆され60人以上が死亡。反体制派統一組織「国民 連合」は女性や子どもを含む民間人を狙った大量虐殺だと激しく非難しました。
英国に拠点を置く「シリア人権監視団」によると、中西部ホムスで23日夜、 政府軍が投下した有毒ガスを含んだ爆弾により反体制派武装勢力6人が死亡しま した。爆弾の投下場所では無臭の白い煙が上がり、それを吸い込んだ人は吐き気 やけいれんを起こしたとされます。
今回の爆弾はいわゆる「化学兵器」とは断定されていませんが、アサド政権が 同兵器を使用することへの懸念が国際社会で高まっています。
アサド政権の後ろ盾とされるロシアのラブロフ外相も24日放映の地元テレビ で、「化学兵器使用はアサド政権の政治的な自殺となる」と述べ、使用した場合 は同政権との関係を清算する可能性を示唆しました。
小泉大介氏の報道はシリア情勢を嘘で固め、信頼できないソースを引用し、ま た種々な曲解を述べている。
まず、ロシアのラブロフ外相の「化学兵器使用はアサド政権の政治的な自殺と なる」の発言は、小泉の示唆するような意味は含まれていない。筆者はラブロフ 外相のRT(Russia Today)のインタビュウを始めから終わりまで、数回注意深く 聞いた。上記の発言は、シリアはそのような政治的、外交的自殺行為はしない し、する国ではない、を意味してる。ロシアがシリアとの関係を清算するなどと は、述べてないし、示唆していない。また外相はシリアは化学兵器が小泉の支持 するテロリストの手に落ちないように、安全な場所に移送したとも述べている。 またロシアは、アサド政権の支持をしているのではなく、シリアの国内問題は、 あくまでも国内で解決すべきで、外国が干渉するものではなく、ロシアは国連憲 章等の原則に従ってきた。国名は述べなかったが(世界で最も優れた、経験豊か な外相であるので、慎重である)、一部の外国がシリアの武装反対派を援助する のを非難した。米国、英国、フランスはあらゆる援助(武器の供給を含む)をテロ リストに提供し、シリアの国内問題に関与し、政府を転覆することを企ててい る。またシリアのアサド政権は、国内でかなりの支持があることは、BBC,アル ジェジーラ、France24等でも報道されている。
英国に拠点を置く「シリア人権監視団」を小泉はまるでバイブルのように引用 するが、この組織は、ロンドンでたった2名でユーチューブ等を使って何の証拠 も無いデマを流していることは広く知られている。「中西部ホムスで23日夜、 政府軍が投下した有毒ガスを含んだ爆弾により反体制派武装勢力6人が死亡しま した。」と述べているが、イスラエルのある高官、副首相でさえ、信用できない と発言している。即ち、このような情報は今までも、何度も流されたが、証拠は ないと。
赤旗が、このようなデマを流すのは、その歴史に大きな汚点を残すことにな り、また米帝、フランス帝国主義等、の支持につながる。