小生は共産党員ではありません、正確には現在はと言うべきでしょうか。
旧ソ連や現在の中国の現状について、旧ソ連については、社会主義国ではなかったとの見解を日本共産党はとっている。もしそうであるなら、1962年の上田耕一郎氏のソ連の核実験を肯定する論拠となったソ連社会主義国防衛論について、共産党はその後いったいどのような見解を出したというのか? 現在の日本共産党党員はこんな以前の論文を読んだことはないと思ってだんまりを決め込んでいるのか、はたまた、言い出すと自己矛盾が暴露されるので黙っているのか、いったいどういうわけなのか? この論拠は原水禁運動の分裂にも波及した論拠であったはずだ。実は、東ヨーロッパ諸国の「社会主義体制」が崩壊する以前、東ヨーロッパ諸国の現状レポート的な記事が赤旗に掲載されており、東ヨーロッパ諸国が社会主義国として福祉や民生等の面々で優れていることがのべられていたのである。現在からみればこの記事もでたらめな記事でったことになる。もしそうなら、なぜ赤旗紙面にて謝罪記事を一度も載せなかったのか?
旧ソ連について、その現状は社会主義とは大きく異なる社会であることは、松田年雄氏やソルジュニーチェン氏も指摘していたはずだが、その指摘に一向に耳を貸さず、その後のソ連の崩壊という現象に至ってやっと認識を改めるとは、その現状分析、認識力はとても勤労者人民に責任を負う政党に値しないレベルとしか言いようがない。日本共産党は「反ソ連的立場からの著作や見解」だったので、参考にしなかったといっているようだが、こんな傲慢な態度は許されるものではない。真理、真実は学者が語ろうが、坊主が語ろうが、年金生活者が語ろうが、真実は真実なのであって、それを、共産党が認めた人物の見解でなければ認めないというのは、科学的社会主義そのものの認識論からも縁どういと言うものだ。
荒川氏は日本共産党の「民主集中制」についての疑問、その改革を求め、共産党へメール質問されている。ただ、それへのまともな返答がないのは残念である。本来はこのような議論は赤旗紙上でなされなければならない議論と思うのであるが、現在の共産党では不可能なのかもしれない。ただ、共産党がこのような改革を拒否し続ける限り、その衰退はさけられないし、いづれ、ソ連や東欧諸国の共産党が歩んだみちを繰り返すだけだと言わざるを得ない。