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参院選をにらんだ安倍総理の新たな人気獲得策

2013/6/4 櫻井智志

 私はかぐや姫時代も含めて、南こうせつに好感をもっていた。このニュースを ミクシイで友人が教えてくれた記事を読 み、唖然とした。

 南こうせつは、日比谷野音でコンサートを主宰した。
しかし、問題はその中身である。サプライズと銘打って場違いステージになんと 現総理自民党総裁でもある安倍晋三が現 れた。
 きたやまおさむ作詞加藤和彦作曲のあの永遠のラブソングでもあり人生のメッ セージソングであり、フォークコンサー トでは最後に全員で合唱することもある名曲『あのすばらしい愛をもう一度』が ある。
 その歌を南がリードして、安倍総理が中心になって歌い、南は途中から客席の ファンに大合唱させた。全員がほぼ総立 ちとなった。

 日本フォークの開拓者達が聴いたら激怒するようなシーンである。日比谷野音 はフォークソングの黎明期の殿堂だった し、反戦運動集会、労働組合集会にとっても、歴史ある野外の施設であった。別 に特定の一党一派にかたよれと言ってい るのではない。大衆のイベントに現職の首相がステージで歌い、客席は総立ちで エールをおくる、これは大衆が権力者の 前で民主主義の武装解除をおこない自ら権力者におもねる集団転向のショーを世 間に示したように、私には思えてならな い。過剰反応といわれるならそれも否定しないが、一国の総理大臣が現職である 都議選参院選直前のいまおこなったこと だから、そのまま見逃せない。やがてテレビやインターネットにもいま以上に もっと介入して大衆心理を操作 していく だろう。

 けじめも見境もなく人気取りのためなら、何処でも行って何でも話す安倍晋三 は、軽々と軽薄短小の言葉だけの美辞麗 句を並べ立て、国内の提灯持ちのマスコミは別として、心ある報道人や海外の報 道担当者は、橋下大阪市長、安倍晋三総 理、猪瀬直樹都知事と軽薄内容空白三人組をまともな政治家として考えていない ことが、海外報道から伝わってくる。

 大衆の人気を取るためなら、安倍総理はどこへでもでかけて得票を獲得する仕 掛けをつくっていく。今回の異常な出来 事はいったいどのような経過で起こったのだろうか?関係者の情報を知りたい。