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インターネットの動画サイト「ニコニコ動画」で生中継された 党首討論で、自民党の国会議員が匿名で書き込みをした問題が匿 名で書き込みをした問題が反響を呼んでいる。発言の中身だけで なく、国会議員の身分を隠して一般人として書き込んだことへの 批判もある。参院選でネットによる選挙運動が解禁される前に、 特定の主張の持ち主が匿名で投稿することの是非を考えた。
(ネット選挙取材班)
問題の発言は、自民党ネットメディア局長の平井卓也衆院議員 が二十八日、衆院討論の中継会場で、社民党の福島瑞穂党首が発 言した際に「黙れ、ばばあ!」などとスマートフォン(多機能携 帯電話)で書き込む一方、安倍首相の発言には「あべぴょん、が んばれ」などのメッセージを送った。本人もそれを認めた。
本紙がこの発言を取り上げて以降、短文投稿サイト「ツイッタ ー」には「匿名であれば、他の自民党政治家らも暴言を吐きまく っているに違いない」「裏では工作活動をやっているのかと思わ れているのかと思われてしまう」という意見が数多く並んでいる。 ニコニコ動画では視聴者が投稿したコメントが随時、画面上を 流れる。党首討論では、「きゃー! 安倍さーん!」「待ってまし たああ」など、首相を歓迎する厖大なメッセージが流れ、視聴者 から支持されている印象を与えた。(後略)
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以上は7月3日の東京新聞朝刊第2面に五段抜きで掲載された記事
である。
これらの記事に続いて、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏や
名古屋外国語大学の高瀬淳一教授(情報政治学)の分析と所見が述
べられている。
私は、午後一時台から行われたこの党首討論とその夜七時台から
行われた「ニコニコ動画各政党公約発表」とを全部視聴した。
東京新聞記事はすべて事実を伝えている。これから選挙戦に入ると
このような風潮はさらに加熱されるだろう。特に政権党である自民
党には「自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC)というボ
ランティア団体が公認こされていて、会員数は1万5千人以上。
自民党の政策に関する情報をネットに多数書いている。その一方で
彼らはネット上で韓国を中心に憎悪の言葉をまき散らしている。
これらの投稿が引き金となり、一般の国民に影響し、そのような
書き込みを行う若者達や大人がネットを超えた憂慮すべき事態を引
きおこす危険を危惧する。
安倍政権は、極めて危ういインターネット活用方法を是認し、そ
のことは世界中に情報が流れるインターネットだけに、参院選その
ものが日本の議会制民主主義と日本社会そのものが国際的に批判さ
れる危険がある。