先ずは、12/27:原仙作さんの投稿『2012年総選挙に見える日本人の「国民性」をめぐって』に感謝しつつ、その問題提起に大いに同感致します。
僕は元々”文系思考”の人間で労働組合活動に(20代の10年間)関わった若者でしたから、影響されたマルクス主義と言っても、若きマルクスの『経哲草稿』の「人間疎外」論や未来社会での「人間開放(個性の開花)」に夢を描いた上での、アンガージュマン(政治参加)でした。
ですから、原さんが一昨年末の総選挙から昨年までの一連の選挙結果を踏まえて、この国「国民の”自民党選択”」という現実と向き合おうという主張はとても大切で、重要と僕も思うからです。
~原仙作さん発言から~
そこで、昨年までの選挙結果から<自民党圧勝の要因・・・総体としてみれば、「改革派」はもろく、「保守」が強かったということ>を考えていくと、<「国民性」、あるいは「民族性」>に”ぶち当たる”と原さんは言います。僕も全く同感ですが、僕なりに言わせてもらうと、「改革派」これを”日本の左翼”と置き換えた場合、「自立思考」の概念が無いこと(左翼派の人間に)、その類の真のリーダーが生まれてこなかった(明治以降。 ※僕の思い込みの歴史観)と思っています。
<旧来の左翼が視野の外に置くことを伝統としてきたところであって、それゆえにまた、左翼運動がこの国に定着できない主な理由でもあった>、、、そうでしょうね。そして、「左翼の転向」問題、これも20才頃「左翼文学=プロレタリア文学」にちょっと首を突っ込んだ時、ロシア革命時の”同伴者文学論”とか中野重治らの”「転向」議論”などにとても関心というか興味持ったのですが、すでに組合運動にどっぷり浸かってしまったので、その頃購入した本は多くが散逸している(恐らく、古本屋へ)のですが、今、読書だけで生活していけるなら”最も関心あるテーマ”なのです。
(※ 若き東大生の頃書かれた、宮本顕治氏の『敗北の文学』は当時読みましたが、まだ1929年頃はスターリン派でなく、トロ系・合同反対派(?)に近かったような記憶があります。「同伴者文学」をそれなりに評価していた。)
◆【大粛清】http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%B2%9B%E6%B8%85
そしてつまり、<政治の実践では「戦争も自然現象」と理解しているような国民を支持獲得の対象とせざるをえないわけです。あるいは原発事故で故郷を追われて仮設住宅で暮らしながら、帰郷を神社仏閣で祈念する国民の支持を調達せざるを得ないわけですから、この文化的土壌をこそ考慮にいれないわけにはいきません。> そう、全く同感です。
そこで、僕なりの原さんへの提案ですが、
①日本人の”文化的土壌”=国民性についてですが、(可能な限り)比較文化論で語っていただけると、”異性”性が分かり易いように思いますが、どうでしょうか。
(我が米在住の親日家(3年在日、日本語で話せる)アルゼンチン人夫妻が離日する時の会話で「日本人は世界の中で最も特殊な(独特な。要するに、日本以外の外国人と比較して、顔の似てる中国・朝鮮人とでさえ異なる、と。)考えを持つ国民」と。)
②フランス左派は、他派を批判(糾弾)してさえも、大きな政治行動やストでは「統一行動」してます。”内ゲバ”的な分裂行動は取っていません。(スターリン独裁・ソ連以降から第二次大戦後まで?) 1970年前後だったか、トロ系LCR派への破防法が出た時、仏共産党書記長?だったか、反スタ派LCRの集会に出て”共産主義(者)を守れ!”とか言って大喝采された。近年では、「ユマニテ祭」(日本では「赤旗まつり」?)に”左の左”と言われる「NPA(反資本主義新党)」も参加してるのが、youtubeでも視聴できる)
何故、”互いの違いを認めて”共通の「敵」に連帯できないのか、僕には不思議です。
小沢一郎の慶大・堀教授との「日本人と民主主義」についての発言は、相応の思いです。
③最近の我が思い、尊敬できる政治のリーダー
先日亡くなった、南アのネルソン・マンデラ元大統領!。 それに、「脱原発」と独社民党と大連立組んだ、ドイツ首相・メルケル女史(ガルク大統領は昨年9月、ナチ虐殺の地「仏オラドゥール」を訪問し、仏・独の「和解」を劇的に行った!と報道された。)の「保守党党首」でありながら、決断!
どうして、西欧人にできて、日本ないしは東洋人にはできないのか。
◆参考
【仏での虐殺関与で起訴 88歳の元ナチ親衛隊員】共同通信(1月9日)
http://www.47news.jp/CN/201401/CN2014010901000752.html/
【Rencontre historique Hollande-Gauck a` Oradour-sur-Glane (オラドゥールでのオランド仏・ガウク独大統領 歴史的和解)】http://www.youtube.com/watch?v=jGfKLLM59IU
長くなりましたので、この辺で。
原さんの論文、期待してますので、宜しくお願い致します、