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脱原発派は20年ぶりの大雪を天佑にできるか?

2014/2/8 原仙作

 町の灯さん、私の投稿へのコメントをありがとうございます。
 この投稿が掲載される頃には、すでに都知事選の結果も出ていることでしょう。

 土曜日現在(夜9時)までの都知事選に関する諸情報をまとめると、脱原発の旗を掲げる細川・小泉連合の「桶狭間の戦い」は功を奏さず、安倍政権とマスコミの壁の前に一敗地にまみれたという予想になるようです。
 脱原発派は保守の有力者を候補者と応援団に得るという千載一遇の好機を得ながら、そのチャンスを有効に生かすことができなかったわけで、とりわけ共産党の政治姿勢が改めて厳しく問われることになるでしょう。

 奇跡はもはや、20年ぶりの大雪に頼るほかなくなったようです。脱原発派が執念で投票所に足を運び、「打倒舛添」を主眼として、細川に投票を集中(いわゆる「戦略投票」)させることに加えて、舛添組織票の雪による足止め、舛添陣営内部の有権者の反乱が合流する以外にはないようです。しかし、そうした可能性も限りなく低いでしょう。
 なにしろ、1年前には猪瀬に430万票を与えた都民がおり、他方には「分からず屋」の共産党がいますから、駱駝を針の穴に通すより難しい。政治は一寸先が闇、神頼みと嗤われようが、奇跡的な結果が起きてほしいものです。

 さて、町の灯さんとの意見の相違は突きつめれば、町の灯さんの次の文言に集約されていると見ていいでしょう。
 「脱原発とからませてこの軍国主義化に反対することを明らかにすることがなければ、ダメでしょうね。」

 私は「脱原発一本槍」で、町の灯さんは「脱原発とからませてこの軍国主義化に反対すること」というわけです。

 都民の政治意識にベースを置いて考えてみると、私の脱原発もズレていますが、町の灯さんの「軍国主義化」のほうがもっとズレていないでしょうか?
 私の脱原発は都民意識からすれば、景気や雇用、福祉重視の次に来る脱原発を逆にメインに据えるズレ、一方の軍国主義化はそれこそ、大半の都民の意識にはまるで登っていないばかりでなく、左翼が半世紀以上言い続けてきて、国民を飽き飽きさせ、おおかたの有権者にはアレルギーを起こさせる(?)左翼専売特許のフレーズではないでしょうか?

「真正面から(「日中韓米北朝鮮の対立」の)危機に対処してほしい、そのためには自公・舛添らの軍国主義化の方が、はっきりしてる、強い姿勢が見える、と(国民は)考えていると思います。」(カッコ内は私の補足)

 町の灯さんはこのように言いますが、はたして国民は「自公・舛添らの軍国主義化の方」を支持しているのでしょうか? 
 安倍政権の支持率の高さからすれば、中韓への「毅然たる態度」を支持しているという側面はあるでしょうが、それを国民は「軍国主義化」と認識して支持しているのでしょうか?

 私の認識では、国民の大多数は「軍国主義化」と認識して支持しているわけではなく、言わば国防上の必要性というほどの認識であって、決して「軍国主義化」を求めているわけではありません。そういうわけで、国民の中にある国防上の必要性という意識を批判するには細心の注意が必要なのであって、都知事選がその批判にふさわしい場所とは思えないのです。

 仮に百歩を譲って、軍国主義化がどんなに真実なものであるにしろ、現在の政治的事態を軍国主義化と特徴づけてしまえば、有権者の過半からそっぽを向かれることは必定、また左翼の「オオカミ少年」が始まったよ、と一蹴されるのではないでしょうか。それほど、この軍国主義化という言葉には手垢が付いています。

 同じ政治目標(たとえば軍国主義化阻止)を達成するにしても、別の言葉と運動が必要だ、というのが、直近の衆参議員選挙以後の私の政治状況認識なのです。そういうわけで、脱原発(中心)で舛添を負かすことができれば、それだけで、町の灯さんの言う軍国主義化を進める安倍政権にも大きな打撃を与えることができるということにもなると思うわけです。