安倍晋三総理の暴走がとどまるところを知らない。
集団的自衛権を無理やりに押し通して、アメリカとの合同軍事行動を早急に行え
る軍事態勢を可能にする基盤づくりに猛進している。ニュース
は、すでにアメリカ軍と離島に中国が上陸するのを押しとどめる軍事兵器をアメ
リカ軍から自衛隊員が教わり、その兵器を自衛隊基地に置き、
同じものを新たに自衛隊が購入して戦闘行為に使えるよう備えているという
ニュースをテレビが報道した。
三権分立を無視して、立法機関である国会での論議を無視して、行政機関の内 閣総理が独断専行で解釈改憲を意のままに強行する発言に対し て、ついに自民党総務会での異論続出をはじめ、自民党内部から公的に安部晋三 総理を批判する声が出てきた。かつての自民党要職を務めた野 中広務、古賀誠など続々と安倍晋三の暴走に危機感を表明する諫言が相次いでい る。安倍の妄言は、手下や安倍が任命した種々の機関のメンバ ーにも伝播してしまって、連日程度の低い妄言の連鎖反応を起こしている。
安部晋三は狂気にあふれた好戦的な侵略主義の高揚した「気分」にあふれ、相 次いで日本社会を異常な事態にさらしている。東京都知事選で 安倍は「恩師」の小泉純一郎と細川護煕の挑戦に、びびりまくった。配下にした がえたNHKの愚鈍なトップ籾井会長抜擢に見られるように、 都知事選の最中に「原発」に関する報道は徹底的に報道をおさえさせた。候補者 で言えば、宇都宮健児が都知事に当選しても、安倍の狂気は、 「反共戦略」で徹底的に宇都宮都知事を潰す戦術をとっただろう。しかし、細川 護煕が当選したら、保守勢力の中から、細川に連なる穏健派自 民党員が一躍台頭して、総理の座も揺るがしかねない結果が、安倍には見えてい たのではあるまいか。都知事選における最大の眼目は、自民党 政権における安倍のイニシアチブを脅かす現実的な危機感が安倍政権にあったと いうことだろう。もしも細川と宇都宮が一本化していたら、安 倍を押さえ込めたか?私はたとえ一本化していても、安倍は一本化した候補を潰 すためなら、別のあらゆる戦術をとったと予測する。要するに 、安倍は自己の政権欲と日本を軍事態勢にもっていくことに執心我執の心境に あった。その都知事選で細川・小泉を阻止したことが、小心者の 安倍を押さえていたたがを外し、安倍は異常な高揚感にあふれている。
「戦後社会は左翼にマインドコントロールされてきた。そのマインドコント ロールから脱却しなければならない。」その文字を見てわが目を 疑った。安部晋三が総理として公的に発言したことの報道記事である。少し前の 日本なら、このひとことをもって、一国の総理である安部晋三 は首切り放免されるような重大発言である。
日本がいまいる位置は、韓国、中国のみならず、アメリカをはじめ世界中から
「危険国家」と見なされ、日本が朝鮮民主主義人民民共和国を
報道のフイルターを通して国民が認知しているように、まさにそのような視線
で、見られていることを安倍は認識できない。「殿、ご乱心」と
甘利大臣が細川護煕の都知事選出馬を愚弄したけれども、まさにご乱心は安倍晋
三であることを、自民党政権閣僚は気付いていないか、気付い
ても黙っているか、気付いてしかも安倍のしっぽにつかまっていれば、自分は安
泰と思い込んでいる。
安倍晋三個人が発案した政策のすべてを、ひとつひとつ批判し吟味する必要の
ある、口から出任せと考えている。安倍に盲従して安倍の人気
とりをする政治家と官僚以外の自民党公明党の関係者には、まだ私は安倍個人ほ
ど酷いとは思っていない。いずれ、安部晋三を総理の座から追
い落とす政治的な意味での「クーデター」もどきが起こる可能性がある。安倍は
アメリカの軍産複合体の操りマリオネットにしか過ぎない。ア
メリカは大別して2極分解している。リンカーン大統領やケネディ大統領の時代
もそうだった。比較的穏健派の大統領と、軍事産業の飽くなき
利益を追求し続ける軍産複合体と。安倍はもうひとつのアメリカから使い勝手の
よい買弁政治家である。次々にアメリカ軍産複合体に天井知ら
ずの利権をもたらしてくれる。しかし、オバマ大統領はじめアメリカ政府は、安
倍の思いつき軍事オタク政治にそうとうな危機感を感じている
。すべては安部晋三とその背後の支配層と安倍の忠実なマニアに原因がある。
対抗戦術は、少なくとも「選挙で私は支持されている」と公言する安倍の政治
を否定する一票で、地方自治体首長選・議員選挙で、安倍に連
なるすべての候補に見向きもしない毅然とした「ノー!!」の意思をこめて、反
安倍候補に一票を投ずることだ。全国の草の根から、当選でき
そうなところは、当選させ、当選圏内に届かないところは、安倍批判票を一票で
も多く獲得することだ。そのような投票行動こそ、現在に適応
する人民的議会主義の精神だろう。
同時に、選挙闘争にとどまらず、市民運動、住民運動、平和運動、消費者運
動、反原発闘争などの民主主義闘争を継続発展させることだ。国
民すべてが革命家になることを主張しているわけではない。すべての国民と日本
に定住している外国人の民衆が、「生きる権利」を根幹に据え
た意思表示をさまざまな形態で行うことだ。
私は、戦前京都の労農党代議士山本宣治や戦後社会党の委員長浅沼稻次郎のよ うに白色テロルで暗殺された時代を想起する。白色テロルに斃 れた犠牲者の冥福を祈るとともに、時代が急速に逆コースを進み始めた現在、安 部晋三のような総理を批判することは、右翼国粋主義者からの 攻撃がどのようなかたちにせよ我が身に襲ってくることも想定内に入れて発言す る社会的状況にあることを留意している。または、個人を冤罪 に貶めたり、スキャンダルで商業主義マスコミを煽り立てたりする手段を駆使す るケースもあり得る。狂信的排外主義者が狂信的排外主義政治 を強行している現代日本であることを明確に把握している必要がある。