私は60年安保闘争の後、共産党の党勢拡大推進運動の中で共産党のことをよく知らないで入党した。その時期に原水禁運動など民主勢力が分裂した。私は婦人民主クラブの会員になったばかりだった。党は大衆運動の盛り上がりを党の中に取り込もうと平和婦人新聞の読者と合併して一つの組織として婦人戦線の強化という中央の方針を出した。当然婦人民主クラブ内で反対の声が強く共産党はその方針を引っ込めざるをえなかったという経緯の渦中にあった。それから党と大衆運動の関係に次々と疑問を感じるようになった。例えば「非核の政府」など党の外郭団体によって構成されている事実―。党は何時も大衆運動の盛り上がりを党勢拡大に結びつけてきた。私は職場の定年を機に党を止めた。しかし「しんぶん赤旗」だけは読者だ。一紙で間に合うという赤旗だが、機関紙だから仕方がないとしても党活動の面は60年来変わらず。ひたすら党員と読者の拡大の中央からの叱咤、少しの拡大を大げさに書いてある。他の商業新聞を読まない党員は党が正しいから党勢拡大してもっと影響力を持たねばならないと思うのだろうか。なぜこのようことを述べるのかというと今回の共産党提言と党勢拡大方針だ。戦争法廃止は、共産党だけが反対しているのではない。国会での反対を述べる各党の議員たちもしっかりした意見を堂々と述べている。赤旗は他党の議員たちの真摯な発言を取り上げてない。「国民連合政府」はあくまでも」共産党が主導するものでないとなんとなく毎日の新聞の紙面を見るとわたしは老婆心を禁ぜざるを得ないのだ。