社会主義的空想家さんの言われる、刻々と状況場面が変化する政治的実践と理論の統 一には少々無理があるように思います。「「反維新」を掲げる保守党の「自主支援」 の正しさは、総括されていません。」も勿論大切ですが、5月の大阪都構想・住民投 票結果をW選勝利の方程式にして「維新vs反維新」の構図を無理やり描いたことが結 果数字に表れる主な敗因のように思います。
何時でも何処でも、政治的関心の薄い市民層は存在し、常に自らの経済的利益と不合 理で不便な現実に目を向け、それを改善・改良提唱する候補者と指導者へ目を向ける と思います。「維新vs反維新」構図の根底にある、大阪市民の二重行政への強い不満 と怒り、経済的不利益の押しつけなどなど「維新vs反維新」構図のなかで、どちらの 陣営が市民の不満や怒りを掬い採れるかの戦いだったでしょう。分裂主義と破壊を 持って特出する橋下市長の「異質な危険性」を訴えるだけでは市民は期待を寄せませ ん。
かつての冷戦時代にソ連邦を盟主とする「社会主義陣営」と各国共産党は、「自由主 義陣営」盟主のアメリカを指して、「打倒!アメリカ帝国主義」を叫んだものです。 対立する相手陣営をどんなに誹謗・中傷・非難して訴えても、その紛れもない具体的 な事実関係が根底あり、それが切迫感と切実性を持って訴える側の人々の心に届かな ければ却って反発を招くだけです。
日本共産党が掲げる現実政策「一点共闘」が、随所で創造的に益々拡大発展すること を大いに期待すとともに、党外に向かって「民主主義の擁護者」であることを標榜す るなら、いわくつきの党内官僚主義・非民主主義の象徴と言うべき、かつてスターリ ンが己の個人独裁確立に再利用した「民主集中制」(発明者:レーニン=戦時共産主義 制)を一刻も早く捨て去るべきです。わたしたち一般市民は、社会主義国を標榜する 中国で何が行われ、中国共産党の官僚支配的な国家統制政策と事実上一党独裁支配が どのようなものか知っています。
2000年頃に不破議長のもとで改悪された末端党員の手足を益々縛る党規約を、現実社 会の社会的民主主義概念に沿って党員個人の自由と意思の尊厳を厳格に保証する真に マルクス主義的民主規約に改め、どこをどう読んでも意味不明の念仏教書のような日 本共産党綱領を、真の自己批判の妨げにしかならない得意技の自画自賛を一旦脇に置 いて、日本社会の歴史に裏付けられた現実に即して真に日本革命の指針になるように 改めるべきだろうと思います。