こんにちは。いつも興味深く拝見しております。わたしは学生時代よりトロツキズムに共鳴し運動してきた経験があります。現在なにも運動をおこなってはおりませんが、ささやかな思想的ホームページを開設し交流しております。ホームページのURLはhttp://www1.neweb.ne.jp/wa/redmole/です。
かつて「トロツキー」「トロツキスト」の名前は日本共産党にとっては憎悪と敵対の対象でした。そのため、投稿者のみなさんの非常に質のたかい議論に共感しながらも、わたしは投稿をさけてきました。しかし、吉井ゆきさん、k-junさんの投稿を見てがまんできなくなり投稿した次第です。
まず k-junさんへ。「反帝反スタ」主義はトロツキズムとは似てもにつかぬ内ゲバ理論であり、これらの党派を共産党は「トロ」と規定することによって党員の意識を正統なトロツキズムから遠ざけてきました。「反帝反スタ」主義に見られる内ゲバの論理は、むしろスターリンのものです。スターリンの 国際的な“内ゲバ”によるもっともおおきな犠牲をうけてきたのはトロツキストたちであることを知ってほしいと思います。
つぎに吉井ゆきさんへ。スターリン主義に耳までつかった御用学者の「トロツキー批判」を信用する前に歴史的真実のほうに目をむけていただきたい、と思います。日本新左翼運動の源流は60年安保に先だって共産党から大量に離脱した若い学生党員たちだと考えていいと思いますが、かれらが「安保ブント」を結成し、その理論的基軸をどこにおくかを模索した際に思想的に強い影響をうけたのが黒田寛一の「反スタ主義」でした。黒田ははじめトロツキスト運動に身をおいていましたが、もとよりトロツキズムに共鳴していたわけではありません。「反スターリン主義理論」に利用しようと籍をおいていただけです。やがて共産党員を警察に売るようなスパイ行為をはたらき、これを理由としてトロツキストのグループから追放されました。この事をとってもわかるようにトロツキストは共産党にたいしては思想的にことなる点はあるけれども同じ味方同士と位置づけているのです。一方「反スタ主義」とは共産党を資本家階級と同じ“敵”とみなす理論です。日本新左翼運動の主流派(中核派・革マル派など)がこの反スタ主義者であったことが負の歴史を形作ってきたことは否めません。