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石原発言と日本の危険性

2000/4/13 田中T、20代、学生

 今回の石原発言は、まさに国民に対して改めて右翼的政治家の存在の恐ろしさと、それに対する十分な対応の必要性を感じました。彼の今まで政策を見ても、一部を除き、おおむね国民と都民を苦しめる悪政でした。

 さて、問題の「三国人」という発言ですが、その言葉自体第三国とかという具合で使ったりしますし、辞書(広辞苑)でもそういうくだりはありません。確かに無害ですが、言葉には歴史とか、文化とかコンテクストで武器にも凶器にもなりえるのです。この点を石原氏は理解しておらず(概ね石原氏の政治に肯定的なマスコミがこの問題について批判の声をあげたとき)マスコミにかみつくのをみて、都政を預ける資格のない人だと改めて感じました。

 ただ、この問題は、たんに石原氏だけの問題ではありません。このような政治家を選んだ私たちの問題ですし、危険な反動勢力の存在の恐ろしさを示してくれました。皮肉にもこの問題が私達に右傾化の警告を与えてくれたと思います。今回この意見に反対する人、賛成する人から多くの反響がありましたが、賛成者がかなり多くいたことを聞き、恐ろしくなりました。国民のなかにも、「それはさておいて」というムードが高いのも事実です。彼を見ていて、まさにnameさんが言うとおり、ハイダーが登場しているオーストリアを思い浮かべます。ワンマンで反外国人で排他主義をとり、かつ国民の意識に訴え扇動するのはまさに似ています。政治不信を悪用する点も似ているでしょう。本当に恐ろしい政治家を日本は持ったものです。まだ、都政レベルですが、もしこれが国政レベルとなれば空恐ろしいものがあります。その基盤もできつつあります。自民党政治も一部手法や外交、防衛の政策で違いがあるとはいえ石原政治と似ています。見掛けが多少は違いますが本質は、国民に犠牲と不幸を押しつけ、そして国粋主義では変わらないと思います。

 私の家でも無党派の親までがこの問題を批判しながらも、石原を支持する姿勢を見せています。それでも比較的良く共産党に投票したりもするのですが。別にうちの親の例は特別でもなく、無党派が揺れ動いていることも意味していると私は思います。こういう無党派が離れない確固たる姿勢と石原政治の危険さを強く訴える必要があると改めて感じました。共産党ももっと石原政治と闘う姿勢をもち、辞任に追い込むよう他党に働きかけるなり世論を盛り上げるように尽くしてください。志位さんいわく本当に都政の資格もない人間です。あと三年我慢するなんて耐えられませんし、今ここで行動を起こさなくては、不幸はより広がるでしょう。