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1999年 日本は大きな角を曲がった

2000/4/21 魂の叫び、20代

 今、日本社会は非常に大きな曲がり角にある。というよりも、もう曲がってしまった。
 今の日本人は、慣性の法則に支配され、大きな流れに逆らわないで生きていく。異を唱えるのを非常に嫌悪する。横一線で同じ事をやろうとする。それが、極めて事態を悪くしている。
 昨年は「Y2K(コンピュータ2000年)問題」で大変だと、マスメディア・ジャーナリズムは騒いでいた。しかし、本当に大変だったのは、そんなことではない。周辺事態法、盗聴法、国旗・国歌法、国民総背番号制(住民基本台帳法)といった法律が「改革」の名の下に強行可決された。
 憲法調査会が「まず論じることが大切だ」との名の下に設置され、改憲の動きが戦後かつてない程に具体化してきている。戦争という死と破壊の体制への準備が着実に進行している。
 現在の日本には、全体主義が実質的に存在している。そうでなければ、上の4つの法案はあれほどスムーズには通らなかった。
   誰もあからさまには翼賛報道はしていない。しかし、事実上はしているのと同じである。
 タテ割行政や官僚制の問題・・・・・・。こういった小さな問題に対しては批判をしながらも、全体としては許していく。このような「総論賛成、各論反対」という流れが世の中に形成されてしまっている。
 歴史は今、大きく曲がりくねっているが、偏向した報道のただ中にいるとまっすぐにしか感じられない。惑わされてはならない。
 一人一人の人間は、一枚の葉っぱにすぎない。森林の中では、たかが知れた存在だ。影響力などほとんどない。
 日本という死んだ森の中で、葉っぱである我々は何をすれば良いのか。
 小さな声でも語り続けること。
 葉っぱのひと震えだけれども、それが何十枚、何百枚、何千枚になれば、森はざわざわするのではないか。
 そうすれば、全体としては変わることがあるかもしれない・・・・・・。
 森が蘇生することもあるかもしれない。