こんにちは。死刑制度は条件付賛成、国旗国歌も一応賛成の地域経済分科会です。
今、民主党などは、財政再建・構造改革をと叫び、自民など与党は「景気回復」と叫んでいます。
自民は、何の展望も無く、バラマキをやっているので、これは、論外です。
1、財政再建は間違っている――財政危機は社会の危機の鏡に過ぎぬ。
だが、もっと問題なのは、民主党です。果たして、財政再建は正しいのでしょうか? 私は、否と愚考致します。
何故なら、財政危機とは、所詮は社会全体の危機の鏡に過ぎないから。戦争が起きれば財政危機が起きますが、財政をどうこうしても
戦争はなくなりません。
また、失業率が最悪のときに財政再建をやればどうなるかは橋本政権で実証済みです。赤字が増えても、財政は少なくとも現状維持すべきです。不況は危機の結果だからやむを得ません。危機の処方箋を探しつつ財政は積極的なほうへ維持すべきです。すくなくとも緊縮は禁物です。緊縮財政を不況時にやり積極財政を好況でやるほど、馬鹿な真似はありません。
では、いまの危機とは何か? それを民主党の拠って立つ論拠を批判しつつ、考えてみたいと思います。
2、「市場経済化(構造改革)=小さな政府論」の虚妄
このような誤解は、実は、新保守主義者のみならず、それを批判する革新陣営においてすら、なされています。が、全くの間違いです。
市場経済化とは何か? それは「家族や、地域社会などの持つ互助会的機能を奪うこと」とも言いかえられます。
例えばです。
競争が激化し、結果として、親が会社に縛られる時間が伸びれば、子供と触れ合う時間は減るでしょう。あるいは、食生活が乱れるかもしれません。それでいて、学校では社民、日教組が人権教育ばかりやって本来の知性を育て、市民的道徳を身に着けさせねばどうでしょう。子供が暴走族になるのは当たり前です。
古くからある商店では例えば御年よりの家に新鮮な野菜や御魚を届けたりしてくれてました。それが利潤にならずともです。ところが、大店法が緩和されれば、競争が激化し、利潤が最大化できないお店はつぶれ、車でしか行けないお店ばかりになってしまいます。結果として、やむなく、行政が給食サービスとかしてあげないと、それこそ御年よりはホコリまみれの部屋でカップ麺の事態になってしまいます。
金融ビッグバンが進み、色々な商品が開発されれば、しかし我々はそんなに知識が急に増えるわけではないから、トラブルが増える。放ってはおけないから、ほら、行政の出番では」ないですか。
あるいは、金融競争が進めば、生き残りのため利回りの悪い小口顧客を切り捨ててくるかもしれません、銀行は。アメリカではすでにそうなりつつあります。そうなると、公的金融機関も却って重要度を増すかもしれません。あるいは、貸し渋りが進むからそう言う意味でも公的金融は重要になるでしょう。
しかるにサッチャーやレーガンなど新保守主義者は、市場経済化で、家族の機能を弱めながら、「家族の価値」と喚くのですから笑止千万です。
今の経済や社会の危機を写すのが財政ですが、逆にこういう構造的変化を、例えば、職員給与カットでどうこうしようということを、考えないほうが良いでしょう。何の足しにもならない議論です。
3、上からのものに過ぎぬ「構造改革」
実は、「構造改革」論は、橋本内閣が最初に実行しました。財政再建とセットです。これのルーツは通産官僚に求められます。
しかし、彼らの改革論は所詮は上からの押し付けです。しかもアメリカを規制緩和の本場と勘違いし、その真似をしようとしている。いわば、
アメリカンリベラリズムの虚像を焼きなおしたに過ぎないものです。
実はアメリカでは街造りのために商業に規制をかけている自治体も多いし、州によっては成年者であることを厳格に証明しないと御酒を買えません。こうしたことも無視し、ひたすら「創造的破壊」「構造改革」を叫んだ。結果は、惨憺たるもので、中小企業は貸し渋りに苦しみ、商業者は不況と規制緩和の直撃を受けた。サラリーマンは消費税と医療費値上げの直撃を受けました。結局、上からの押し付けに過ぎません。
しかも、国際情勢に適応することしか考えていません。もっと、積極的に例えば、南北問題の解決の為に資本主義の悪いところは直すとか、貸し渋りの元凶とも言われるBIS規制でも、欧州がやっているような弾力的運用をやるとか、そういう国際的積極性もなく外国に押し捲られるのみ。
さらに、彼らの「思考停止」の重大明白な証拠があります。通産省出身の大田大阪府知事は、選挙中に「東京へ行けば総理がよっしゃといってくれる」と言ってます。また、当選後は、「東京大阪の間は新幹線と飛行機の輸送割合は7:3だから関空にシャトル便を飛ばしてほしい」と運輸大臣に陳情する始末。エネルギー効率も時間も、経済的にも新幹線が結局優れているのにです。高級官僚の名が泣きます。日本共産党のほうがマシではないですか。全然モノを考えていない。
民主党も所詮は、彼らの議論を焼きなおしにしたに過ぎません。自民が参議院選挙で大敗したので放棄した理論を、拾って主張しているだけです。
4.補足:私的改革論
あ。経済・雇用
今の利潤最大化を目的とした経済では結局福祉や環境保全などが供給不足となってしまいます。これは雇用不足にもつながって行きます。しかし、だからといって純粋ボランティアでは長続きはしない。行政だけの負担では財政的に難しい。わたしは、「食えるボランティア」のような形が良いかと愚考致します。
企業活動自体を利潤を第一とするのではない。そういう経済にして行かないと南北問題も環境問題も解決できないと愚考致します。そのための積極的な役割を政府も果たして行くべきと愚考致します。適切な規制も行うべきです。利潤だけでなく、社会全体の得失も考えて。。日本共産党が主張している残業へらして雇用増加、も当然すべきです。残業が減れば、親子が触れ合う時間も増え、暴走族も減るでしょう。
い。地方主権
地方「分権」ではだめです。今の状態では中央が財布を握ったまま。これを地方へ移し、中央には分担金のような形でお金をだすようにすればいいでしょう。規制緩和も」上から押し付けにすべきではなく、各地域がアメリカでも見られるように創意工夫を凝らして、いろいろな地域造りをやって発展して行けば良いのではないでしょうか。
う。金融。
上でも少し触れましたが、公的金融は重要です。さらにいえば、あ。で触れたような活動を支援するための「市民バンク」のようなものをもっと促進すべきです。また地域内での経済活動を活発化させ、中小の商工業に元気を取り戻すために、地域通貨のようなものをもっと考えて行く必要があると思われます。
え。教育
お金をかけなければはじまりません。国旗、国歌は日の丸、君が代で良いと愚考しますが、別にそれに教育現場であれこれする必要は無いし不毛だと愚考致します。
ちなみに、社民は解放同盟といっしょになって人権教育に異常に教育に、また行政に比重を高めさせていますが、良くないと思います。当たり前の教育をしてやる必要があります。知性を備えさせ、市民的道徳を教える。それでいいでしょう。
5.最後に。
私は、自民党は推せませんが、かといって、いくら組合の指示でも、構造改革、財政再建と言う、間違った政策を掲げている政党を推す事は出来ません。それは良心が咎めます。彼らはわれこそは正義、と思いこんでいる分自民党よりさらに始末が悪いと思います。自民党のほうが多少、南北問題とかそういうのにも配慮しそうな人がいるでしょう。
日本共産党も、是非財政再建などとは主張しないでいただきたいと思います。