二つの本読みました。このような本が出た後、それでも尚、党を辞めない人逹の神経が、大変申し訳ないけど、やっぱりどうしても理解出来ない。例の、新何とか事件の時、宮崎学さんは査問に引っかからなかったそうである。恐ろしくて、誰も査問出来なかったのでしょう、卑劣ですよ。
数十年の長きにわたり、野坂参三さんは偉大な革命家であると党は言い、殆どの党員もそう言い続け、議長、名誉議長として、野坂さんは党の顔であり続けた。それが、或る日突然、野坂はスパイであると中央が言い出すと、殆どの党員はそうだそうだと言い始めた。一体、自分達の数十年の主張は何だったのか? 一体、日本共産党員とは何なのか?
袴田さんが、「反党分子」とやらで除名される時、彼は、はっきりと「野坂はスパイである」と言った。党中央は、当時、袴田さんのその主張には一顧だに与えなかった。「反党分子」の方が正しかったのではないのか? 日本共産党員とは、自分の頭で考えることを一切放棄している人逹なのか? 共産党は、数十年の長きにわたり、朝鮮戦争はアメリカが仕掛けた戦争であると言い続けた。それが、ソ連崩壊後、ロシアが、朝鮮戦争は北が仕掛けたと言い始めるや、共産党の主張もコロッと変わり、ロシアに同調し始めた。
ルーマニヤ、チャウシェスクも同じである。数十年にわたり、自主独立の素晴らしい党、指導者だと言い続けてたのが、引っくり返った途端に、あれはインチキだったと言い始める。
勿論、人間誰でも間違いはある。しかしである、小さな問題ではなく、とてつもなく大きな問題で、数十年にわたって間違っていたのなら、間違いを認めた時点で、それなりの責任の取り方が有る筈である。それが何も無い。そんな党中央に、殆どの党員は御説ゴモットモとわめくだけである。
今、党中央は、30年前と同じく、何何年代の遅くない時期に民主連合政府樹立を仰ってる。30年前の連合の相手は、社会党でした。これはいい。だけど、今の連合相手って、一体、何党ですか、誰ですか。
どう考えたって、田中の残党しかいない。
70年の党が今の党を見たら、間違い無く、「右翼日和見」と糾弾します。そんな今の党に、殆どの党員はだまーって従っているだけである。一体、日本共産党員とは何なのか。ついこの前まで、消費税絶対反対、今は消費税絶対必要、一体、共産党員とは何なのか。
野坂さんに話を戻す。半世紀近く党の顔だった人物がスパイだった。それは、日本共産党の歴史そのものの否定ですよ。そういうことを考える能力が、共産党員には失礼だけど全然無い。党員に思考能力があったら、野坂除名の時、党員はのたうちまわって苦しむ筈である。
自分の歴史の否定なんだから。党員には、それが分からんのである。
査問、汚名を読んでも、何も感じぬ筈である。哀れです。