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来年の参議院選挙が勝負だ

2000/6/20 地域経済分科会、20代、サラリーマン(連合組合員)

 第42回衆議院選挙の投票日まであと僅かです。
 新聞各社の情勢分析では自民党は過半数を超え、安定多数をうかがう 圧勝の勢いだ。もし現実のものとなれば、国政選挙で自民党は 1992年以来の大勝利を博する事になる。
 公明党は、小選挙区でよく自民党候補支援でまとまっているので 自民を助けるが、自民が期待ほど比例区で公明を助けてくれず大苦戦。
 保守は消滅は時間の問題。
 野党では、民主党が伸びはするが、小幅。共産、社民、自由は横ばい。
しかし、本当そうでしょうか?多くの人が態度を決めていない。 投票率が上がれば、その態度を決めていない人次第で結果は大きく 動くでしょう。
 とはいえ、そういう「風」は起きるかどうかはわからない。
 おそらくかなり高い確率で自民=公明は政権を維持するでしょう。 問題はその次です。
 わたしは次ぎの波瀾は2001年の参議院選挙だと見ている。 おそらく今、自民が優勢なのは経済界を中心に 「与党による安定で景気回復を」という固定観念が 根強いせいもあります。
 しかしその与党の政策は、かならず今年中か、来年前半には破綻するでしょう。 今、たしかに経済は上向きと言われるが、財政政策は地方自治体の困難から 難しいです。
 度重なる社会保障「改悪」で、国民の将来への不安は増幅しています。 たまたまいまは「目先の安定」を求める声が強いだけと愚考致します。
 大体、自民支持層はだんだん減ってきています。昔は 幅広い国民政党であったがいまはかなり露骨な 高級官僚、銀行、農協、ゼネコンの階級政党です。
 サラリーマンなども昔は高成長を背景に自民を 消極的にせよ支持する面がありましたがいまは そうもいかないでしょう。
 規制緩和で中小零細商業者の一部も 敵に回り98年には参議院選挙で都市部で自民は 潰滅しました。
 さらに、今後は農業政策次第で農民を敵に回すかもしれないと 愚考致します。
 やせ細る一方の支持層。これは経済の成長率低下で 階級間の利益対立の要素が増し、また経済の国際化もさまざまな 利害対立を国内に持ちこむので、幅広い支持をえる政党を つくるのは困難です。
 ともかく、これに危機感を抱き、公明と組んで かろうじて小選挙区で「圧勝」するシナリオを完成させつつあります。
 公明と組まなかったら、自民は簡単に政権から滑り落ちるでしょう。 しかし「自民の実力」は低下する一方です。
 今度の選挙で出た結果が「最大限自民が悪あがきして獲得できる議席」 であってこれ以上ふえることは絶対にないと思われます。
 2001年参議院選挙は今回自民が政権を維持しても絶対勝てないでしょう。
 自公保合わせて過半数割れしたら。。法案は通らず、解散総選挙せざるを得ない。 そこで野党勝利の可能性は高い。こうして政権交代は起きるでしょう。
 野党はそれにそなえ、天下構想(政策面での)を練って真摯に国民に訴える努力をしておくべきです。 でないと政権が転がり込んでから慌てる羽目になります。
 冷静に見れば、96年自民が政権を維持してからろくに進歩がありません。 ダムなどの公共事業の一部は凍結されたり、NPO法制定などみるべきものは ありますが、依然中央の官僚が財布の紐を握っている構図には変わりがない。 そして原発やゴミやダムを過疎地に持って行きそのかわり金を出すと言う 構図は相変わらずです。それを打破するための構想はあまり聞こえてこない。
 都市型政治を訴えるむきもむしろ大都市住民のエゴイズムを象徴するだけの 部分も多いです。原発やゴミを推しつけている現実を無視して、 地方交付税交付金はやめろといったり。
 自民党が政権を持ったままでは政治は変わらないあるいは 悪い方向へ向かう事はあきらかです。そのことは今後1年足らずで 明らかになっていくでしょう。
 ただ、問題は来年夏まで、民主党が持ちこたえられるかどうか。 これによって、大きく変化が出てきます。
 旧自民系議員の中で かなりの部分が野党暮らしに耐えられず、自民へ復党すれば、民主党は瓦解し、 日本共産党vsそれ以外全部と言う地方の首長選挙で良く見る構図がそのまま 国政でも発生する可能性があります。
あるいは石原新党でもできれば民主党はあっというまに瓦解する可能性もあります。
 足腰が弱い。旧型政治を批判しながら平気で自民とおなじ候補者に 地方レベルでは相乗りしたり。それもあって今一つ存在感をアピールできていないと 愚考致します。
 そうなれば、日本共産党と自民党などそれ以外という二大政党ないしこれに 石原新党も加えた政界地図が出来あがってくるでしょう。
 ともかく、この2001年夏 までが天下分け目の戦いであることを日本共産党を 始め野党は認識すべきです。
 むろん、衆議院選挙での勝利もあきらめてはいけません。 ただ、ここでの勝敗にはこだわらず、徹底して真摯に 政策を来年の7月まで訴えつづけるべきです。
 日本共産党はとくに、下手に民主党などにすりよっては いけません。