こんばんは。
総選挙の情勢は自民圧勝の勢い。が、
各社の予想です。流動的な要素はありますが、
どうも与党の過半数確保は動きそうもありません。
この一因は、選挙制度にあると愚考致します。
今月号「さざ波通信」編集部も触れておられましたが、
この問題は深刻です。
小選挙区では自民+公明の連合を上回って
野党候補が一位になるのは難しい。
自民は実力をはるかに上回る議席を獲得できます。
さらにこの制度はオール与党化を進めます。
皮肉にも93年頃の「政治改革」こそが、
自民党政治の延命に手を貸しています。
それは小選挙区の先輩格、首長選挙で
相乗りが主流になっていることから
容易に予想できたことでした。
勝ち馬に載ろうとして、多くの旧新進議員が
自民党に復党したのは記憶に新しいところです。
「改革」を推進した旧小沢一派が小選挙区制度で
その命脈を絶たれるとは皮肉ですが笑っている場合ではない。
今度民主党が伸び悩めば、おおくの民主党議員が
自民へ鞍替えする危険もあると愚考致します。
ファシズムの到来です。
そこまでいかなくとも、あまりに死票が多いと、
しまいには、多くの国民が政治に失望し投票に
行かなくなってしまうでしょう。
アメリカは小選挙区オンリーですが、すでに投票率は
5割を切る惨状。アメリカは民主主義の本場といわれながら
実は民主主義は機能不全です。かろうじてNGO活動が
盛んなことや、直接民主制の伝統によって救われています。
やはり現行制度をせめて旧中選挙区制度に戻すべきです。
私の理想としては、非拘束名簿方式で都道府県別くらいの
比例代表制(実質中選挙区の大きめバージョン)が
良いかな、と思っています。
日本共産党や社民党はこうしたことを堂々と訴え、
政策論争の柱に据えるべきです。そしてこれで
民主党とも差別化を図るべきです。
でないと自党自身の生死の問題もありますが、民主主義の
死さえ招くでしょう。