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選挙制度改革の具体案

2000/6/24 選挙改革協会、20代、大学院生(国際関係)

 地域経済分科会さんの投稿に触発されて、私の選挙制度改革の具体案を述べます。
 ついでながら、できれば小沢一郎氏は現在の本音を語ってほしい。自由党は比例ではかなりの票を集めると思いますが、彼の推進した小選挙区制度のせいで小さな勢力にとどまる見込みです。小選挙区制のせいで自公保政権が継続するとすれば小沢一郎氏にとっては大きな皮肉でしょう。
 さて、選挙制度改革ですが、中選挙区制に戻すことはあまり多くの賛意は得難いと思います。中選挙区制は現在の制度より良いですが、一度変えてしまったものを元に戻すという提案はいずれにしろ実現し難いでしょう。
 私自身は全国一区の比例代表制が良いと思いますが、現在の制度を少しでも良くするものならば何でも賛成です。
1)比例代表制のブロックをやめて、全国一区とする。
 こうすれば少なくとも比例代表部分は公正に民意が反映されることになるでしょう。小政党も議席を獲得することが出来ます。新社会党や日本労働党も当選するでしょう。
2)小選挙区比例代表並立制を併用制に変える。
 現在の選挙制度が導入される過程で「併用制」か「並立制」かで議論になりました。結局、より非民主的な「並立制」になりましたが、「併用制」に換えることは論議の対象になっても良いと思います。
3)並立制のもとでも、比例代表部分の比率を高める。
 現在300対180(5:3)ですが、これを逆転して3:5にすればかなり良くなります。 4)一部の選挙区を大選挙区とする。
 大阪府堺市などは複数の小選挙区に分割され、市議会議員選挙の選挙区より国会議員選挙の選挙区の方が小さいという奇妙なことになっています。このような自治体は小選挙区の例外とし、大選挙区を設置します。
5)小選挙区の一票の格差を是正します。
 まず各都道府県に1議席を配分する方法をやめ、より公正な配分とします。不自然な区割りを解消するために、小選挙区選出議員の人口単位議席制(仮称)を導入します。この制度は、まず全国の人口を小選挙区定数で割り、その人口を1単位とします。ある選挙区の人口が1.3単位であれば、その選挙区から選出された議員は国会で1.3票の投票権を持ちます。この制度を導入すれば簡単に一票の格差は是正されます。また不自然な区割りを解消し、鹿児島県奄美や沖縄県先島や兵庫県淡路などを一選挙区とすることができます。
6)比例代表制部分が全国一区になったの場合、全国単一名簿を提出するかあるいはブロック別、都道府県別名簿を提出するかは政党が選択できるようにします。
 仮に、ある政党が「北海道」「本州」「四国・九州・沖縄」の3地区に分けて候補者名簿を提出した場合、まず全国の得票総数で当選者数を決めます。その後、各地区の得票に応じて「北海道」「本州」「四国・九州・沖縄」に議席を配分します。(どのようなブロックを採用するかは政党に任せます。「北海道・沖縄」「それ以外の45都府県」とか、「東京都」「北海道」「長崎県」「その他の44府県」と言うようなものでも可とします。)こうすれば、獲得議席総数はあくまで全国で決定されるため、ブロックや都道府県別の死票がなくなります。
7)言うまでもないことですが、不当な選挙運動規制や供託金は廃止すべきです。被選挙権年齢は選挙権と同じにします。選挙権は18歳に引き下げます。
 このような選挙制度民主化に関して超党派の運動を行なうべきだと思います。英国では「選挙改革協会」が一世紀以上に渡って活動しています。落選運動に続いて、選挙改革運動を起こしましょう。