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一般投稿欄

強制収用を推進する共産党員首長

2000/5/31 松林、30代、無職

 5月25日に東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合は東京・日の出町の一般廃棄物処分場予定地内にある反対派の共有地の行政代執行(強制収用)の請求を東京都に対して行いました。実際の強制収用は秋ぐらいに行われる見通しです。
 「強制収用」という言葉は簡単ですが、現実にどういうことが起きるかというと、2800人の共有地地主のうち、少なくない人数が土地をとられまいとして共有地現地に立って抵抗するでしょう。現地で抵抗する人の中には、高齢者や、重病の人もいると思われます。それを、都側は(たとえではなく、文字どおりの)暴力で排除して処分場の用地を確保するということです。一種の戦争です。
 せめて死者が出ないことを祈るばかりです。
 共有地地主はどうすればよいのでしょう。逮捕を覚悟して抵抗するべきなのでしょうか。しかし、現実には、生活条件を考えるとそこまでやれない人も少なくないでしょう。それは恥ずかしい敵前逃亡です。敵前逃亡してしまった人は、これから一生自分は卑怯者だという意識を持って生きていかなければならないかもしれません。
 一生、です。
 おそらく、2800人の地権者は、今このことに苦しんでいると思います。処分組合が推進する強制収用は、すでに多くの人に耐え難い精神的苦しみを与えているのです。
 2000年の日本でこのようなことを許してよいのか。心ある人は、ぜひ自分で考えてみて、考えた結果を言葉や行動で表わしてください。
 お願い申し上げます。

 なお、共産党員である矢野ゆたか氏(狛江市長)は、処分組合の理事として、反人民的な強制収用を推進しています。
 現実問題として、矢野氏が強制収用に反対し、処分組合と絶縁したら、たちまち狛江市内にゴミがあふれかえり、矢野氏は次の選挙で敗北することになるでしょう。日の出問題の根本的な責任は、矢野氏にあるのではなく、「とりあえずごみは日の出へ」という程度の低い政治的選択しかできない三多摩の有権者の責任であるといえましょう。
 しかし、日の出問題それ自体は矢野氏の責任ではないとしても、だからといって共産党員が強制収用まで荷担してしまってよいのでしょうか。党史に泥を塗ることにならないか。
 日の出の反対運動は、一部のものがエゴで動いているのではなく、純粋に環境問題、ゴミ問題の解決を求める立場から行われているものです。市長の座を守るためだったとしても、住民運動を、たとえではなく、文字どおりの暴力を用いて弾圧してしまってよいのでしょうか。共産党は前衛なのですから、必要があれば有権者大衆の理解を得られなくても、一時的に選挙で後退したとしても、革新的倫理の筋を通す必要があるのではないでしょうか。それが長期的には党を発展させることになるではないでしょうか。
 狛江市でおきていることは、共産党が政権入りしたときに日本全体で起きることではないでしょうか。与党の地位を維持するために次々と妥協を繰り返していた社会党の末路はいまや明らかです。日本共産党は、一握りの党官僚の私物ではなく、日本国民全員の財産だと思います。それを社会党の二の舞にしてしまうことは許されないことだと思います。
 「さざ波」さん、がんばってください。
 

 本投稿は、5月31日にいただきましたが、選挙後にという投稿者の申し出により、本日掲載しました(編集部K・S)