こんばんは。
今回は、各社予想通り投票率60%で自民大勝というケースになった場合の野党の取るべき道を考えたいと思います。投票率が70%を超えれば、自民大敗の可能性もありますがそれは脇においておきます(掲載時には大勢判明しているでしょうが)。
野党がいままで取ってきた道は、社会党のような「万年野党」、公明党のような政策実現を重視する「責任野党」があります。しかし、どちらも日本共産党を始めとする各野党がとるべき道ではありません。
日本社会党の悲劇は、ずっと万年野党でいて、天下構想をみがかないまま冷戦終結を経て、政権に目がくらんでしまったことです。
公明党のようなやりかたでは、たしかに目先の成果はあがったように見えても、長期には社会の進歩への貢献という意味では疑問符がつきます。下手をするとというか下手をしなくても、自民党の劣化した政治を支えるだけと言う役目になり、大損をしてしまいます。
98年の金融危機で民主党は「金融は政局にしない」と言いましたが、結局あれで自民党は生き残り、他の自由、公明は失望して自民へついてしまい、また高かった民主党支持率も低下してしまいました。
日本共産党も安易に例えば民主党にすりよることはいけません。一致できるところで共闘するのは良いですが。例えば盗聴法廃止など。
経済政策や環境政策、都市政策、福祉では革新自治体以来の見るべきものは日本共産党にあります。それをたとえばグローバル化や、南北問題などに対応させてバージョンアップする。医療、福祉、都市政策などでは、お上中心のあり方から、真に国民の自治と連帯の制度へ転換する。そういったことを通じて社会保障の危機も打開していく。
かといって、安易な大企業すりよりもしない。連帯を重視するやりかたを推進していくのが日本共産党はじめ野党の進むべき方向でしょう。そしてそれをみがき、自民党への対抗提案として提案しつづける。野党が選挙で勝つまで続けるのです。今回の衆院選が終わっても、いや2001年参議院選挙が終わっても。
こういう野党のあり方を「オポジション」といいます。オポジションとして天下構想を練り力を蓄える。その中で結果として議席を増やし、天下をとりに行く。これが正攻法の民主主義です。
与党のように、野党から引き抜いたりするなどせこいことをしてはいけません。また政権に目がくらんで安易に連立入りしてもいけません。
民主党も、地方レベルで自民に相乗りするなど、そのあたりは「オポジション」としての力量に欠けているといわざるを得ません。民主党にも猛省を促しますが、それはそれとして唯一地方でも筋を通してきた党として日本共産党は今後もオポジションとしての努力を続けるべきです。
たとえ、衆議院選挙の結果がどうであれ。民主党が万が一大勝しても同じことです。あくまで自分の天下構想は譲らずいくべきです。一致点はなるべく協力するにせよ。連立はあくまで緊急避難です。
あと、天下構想がかなり近い社民などとの連携、合流もやはり視野に入れるべきでしょう。同じ天下構想なのに、党が分かれていては、兵力が分散して損です。選挙協力は検討すべきです。社共新党は難しいかもしれませんが、自公新党よりは絶対いいものができると思います。社民党のいい意味での党内民主主義が入ってくればまた国民の支持も出てくると思います。