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共産党批判の方向再考

2000/6/5 宿屋飯盛、30代、地方公務員

 「共産党の現実路線」について、貴重な批判的分析に敬意を表します。大企業経営者に迎合したり、民主党からの提起がないのにこちらからの譲歩ばかり匂わせてすりよるような態度には不快感がぬぐえませんでした。一体、何のために政治をするのでしょうか。看板だけ変えても中身がいっしょなら無意味なことは村山政権の例を見たってわかりそうなものなのに。プロテストマンさんに対応した赤旗の記者たちには、もう誰が敵で誰が味方なのかさえ見えなくなっているのでしょう。あるいは、「党は誰のために政治を行うのか」という出発点・基本的前提が見失われているのでしょう。(確かに、「政治的成果の獲得」に効率性を追求するのは当たり前としても、これを忘れて単に権力の一部を執行したいというだけなら、公明党・保守党と同レベルになってしまいます。)
 先日、東海村で初の反原発議員(無所属)が誕生したとの報道を目にしました。私の記憶に誤りがなければ、共産党の村議も3名いました。党の原発に対するあいまいな態度(悪しき科学技術中立説)は知っており、綱領上も「平和利用」を否定していないのも存じています。しかし、原子力施設があれだけ集中し、あの大事故のあった地元で議席獲得(表面上の党勢拡大)が優先されて、反対を明確に唱え得ないとは。「よりまし」政権が決して住民あるいは国民の利益を図り得ないという先駆例とも言えるような気もします。仮に、大企業や民主党の歓心を得たとしても、それによる党勢拡大は一時的なもので決して安定した支持層として確保はできません。たとえ、一時的な党勢拡大には結びつかずとも働くものの権力への持続的抵抗力の構築、反権力的な社会風土の醸成を心がけてこそ、長期的に生きてきます。それに大企業・民主党への歓心を買いつづけることは例えば全労連等への圧迫を行うことなしには不可能でしょう。