みなさまこんばんは。
1.始めに。
今回は来るべき総選挙で日本共産党が議席を倍増し、さらに次で倍増するための方策について愚見を述べたいと存じます。
志位発言を巡って議論が白熱していますね。
「原理原則を守って少数派に甘んじる」vs「原理原則は曲げても、多数派を狙う」のジレンマは旧社会党にもありました。わたしはこれを「村山のジレンマ」と呼びます。
後者を選択した社会党は結局自民党との連立で埋没し、滅亡しました。この愚は日本共産党は犯すべきではありません。
2.「村山のジレンマ」から脱出する方法。
しかしながら、1、で上げたジレンマで堂々巡りをしていては、党勢の拡大、それを通じて日本社会をよりよい方向へ持っていこう目標は達成できません。ではどうすれば良いか。
守るべきものをまず明確にする事です。
やはりそれは、環境とか、人間的尊厳とかが経済効率のために平気で侵害されている状況を改める。これが守るべき原則です。
すなわち、地球環境や、また人々が普通に働いていればほどほどに人間らしい暮らしはできるような状態、といったものを明確に経済の上位にもってくること。
自民党も環境保護はいいますが、しかし所詮は経済の枠内です。問題が起きれば腰を上げて補償とかもしてくれるでしょう。しかし、それではだめです。例えばゴミの不法投棄でも起きてしまってからそれを行政が解決に乗り出せば膨大なコストが掛かるのです。
また、グローバル化がさけばれる一方、環境とか人権のための会議も開かれる。しかし所詮は経済問題を議論する会議、例えばG7などで環境や人権が顧慮されるのは皆無ですから結果として効果は薄い。
そうではなくて、経済を環境とか、人権で規制し、市場原理はあくまでその枠内で追求されるものとする。
人間が尊厳を持って暮らせずになんのための経済か。お父さんが残業ばかりで家へ帰れず、こどもとの対話が疎かになってそこら中暴走族だらけになってGDPが上がっても幸せか。
物価が安くなっても、小さなお店がつぶれ、御年寄りが歩いては買い物に行けなくなって、大きな店だらけになってそれで福祉社会、介護保険だなんだと言われても逆にコストがかかるだけです。
こうした不満を共有する層は多いです。ですから日本共産党は、上記、環境や人間的尊厳は経済より上、という原理原則は「守る」べきです。
2.変えるべきもの、あまり表に出すべきでないもの。
変えるべきものとしては、やはり外部者から見て党の民主化はたゆまず進めてほしいと愚考致します。むろん自民党もほとんど「野中独裁」ですが、
だからといって日本共産党まで民主的でなくて良いわけはありません。
またあまり表に出すべきでないものとしては天皇制廃止、死刑反対などです。たしかに国民の多くが人権を踏みにじってまでGDPのみを追求する
やり方には不満を持っています。
民主党も所詮は、効率主義である事を考えれば国民の支持は日本共産党にかなりあつまるでしょう。
しかしやっかいなことにそういう人でも多くは象徴天皇を敬い、国旗国歌はいちおう守ります。死刑にもしかたがないと考えています。
こういうところで、日本共産党が「革新色」を表に出しすぎればかならず失敗します。反発を招きいたずらに票を減らします。
ただし盗聴法、昭和の日は、国民感覚から見ても「右」過ぎますから批判を加えるのは良いでしょう。
日本共産党は主戦場は、経済政策に持って来るべきです。21世紀の日本経済のあり方は、人権や環境の制限を受ける。そしてそういうのに適合した範囲内で新産業の育成や都市のあり方を具体的に示す。そうすれば地方レベルでも国政レベルでも躍進の余地はあります。地方でも多くの人がオール与党のビジョンのなさに呆れていますから。
来るべき総選挙でも、2、3を守っていれば倍増かそれに近い躍進は間違いないでしょう。
4.今次選挙後の政権への関わり方。
結論から言えば首班指名で鳩山由紀夫氏に投票するのはかまいません。ただ最初は閣僚はおくるべきではない。まして50議席程度なら首班を出すなどしては行けません。村山社会党の二の舞です。
それよりか、人権、環境を経済の上に置くことを徹底して民主党に要求し、存在感をアピールします。そして、その次の総選挙でさらに倍増、すなわち100議席を目指すのです。
もし、2000年総選挙で民主が伸び悩み、自民が政権を維持すればむしろ問題ありません。
徹底的に上に述べた主張を繰り返し、国民に浸透を図ります。
以上、長文失礼致しました。