先ほど、NHKの19時の全国ニュースをテレビで見て、第22回党大会第1日目に、志位書記局長が「自衛隊が違憲の存在であることはその通りだが、その解散には時間がかかり、その途中で侵略を受けた場合に国民の安全に『責任』を負う政党として、存在している自衛隊を活用することは当然だ」と発言したのを知りました。
大塩兵七郎さんが見聞してきた緒方靖夫さんの言葉によれば、自衛隊の解散手続の途中でわが国が外国から侵略を受ける確率は「万万万が一」だそうですから、仮に同じ確率論の土俵に乗って考えれば、「活用」してめでたく侵略勢力を撃退した後、自衛隊幹部が寝返って軍事クーデターを起こし、共産党を含む政権を打倒するというような、途上国にありがちな「万万万が一」の危険に対しては、「国民の安全に責任を負う政党として」どのような「責任」を共産党は取るつもりなのでしょうか。
自衛隊は数10万の人員を持っている組織でしょうから、その解散完了までに何年かの年月がかかるのはその通りでしょう。しかしそれはやはり、せいぜい「何年か」の話です。その間の「万万万が一」の可能性に備えて周到な議論をする余り、自分の政権担当の根本的基礎となった憲法に対する「責任」を蔑ろにするような政党が、どうして「国民の安全に責任を負う」政党なのか、どうしてもよく分りません。