最近、岩波文庫でトロツキーの著作が続々刊行されています。悪魔の反革命分子、謀略家、扇動主義者として口に出すのもはばかられ、蛇蠍〔だかつ〕のように嫌われ、恐れられていたトロツキーです。「トロツキスト泳がせ政策」というような記事を何度も読み、民主青年同盟の末端に加わって青春の一時期そすごしてきました。投票はいつも共産党にしてきました。赤旗もずっととってきました。しかし、今、トロツキーの本に接するとき、トロツキーこそロシア革命の正当な後継者の感を深くします。トロツキストといわれた人たちが決してトロツキー思想の継承者ではないような気がします。「えせ左翼暴力主義集団」は問題外としても、党中央のトロツキーについての見解を是非聞きたいと思います。トロツキーに対する肯定的な評価がなされるならば、自分は党員になってもいいと思っています。思想に対する寛容性がない党は宗教と同じです。