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専従と離党問題について

2001/1/5 山下

 党員が離党する際、大きく次の2点から離党することが多いといえます。
 第1は、上層部の方針等に対する批判です。第2は、方針などのかかわりよりも、末端組織におけるいざこざです。
 第1の点から問題となるのは、末端組織の意見をどのように汲み取るのか、ということが問題となります。第2の点から問題となるのは、組織としてどのように対処するかということが問題となるでしょう。離党する場合、後者の事例が相当多く見られます。こうした問題をいちいち中央に挙げても、物理的に対処しきれないという問題があります。
 一体、どのようにすれば離党を防ぐことができるのか、これから真剣に考える必要があります。党員数が減退したから、新しい人をまた迎えればよい、という発想には、ほとんどついていけません。
 どこから、どのように解決していけばよいのか、気の遠くなるような問題でもありますが、まず、重要な問題として、上級機関と末端組織の結節点としての専従の社会性の問題が挙げられるでしょう。
 専従の役割は、第1は、末端党員の管理です。教育・指導によって、優秀な党員を育成する必要があります。末端組織からの批判にも耳を貸さなければなりません。第2は、上級機関の方針を末端組織に貫徹させることです。たえず変わる方針に末端党員を統合していく必要があります。総じて、専従は結節点として、党組織のバランスを維持する機能を果たしているといえるでしょう。
 この場合、専従には、社会性がない、社会的経験がないという批判もあります。また、専従は、イデオロギーによって、生活基盤を支えているので、末端組織からの批判よりも上級機関を擁護しがちです。末端党員に比して、それほど自由に意見がいえる立場にはないわけです。
 こうしたことを考えみますと、専従に選ばれる人は、専従の機能に適合的な人が選ばれるのは当然です。それだけに、専従には自分の頭で考える力を持つ人が要求されると私は考えます。
 また、専従の人たちには、たしかに社会性という点で問題がありますが、そういう人たちは、専従になる以前から社会性がなかったという点が重要だと思います。活動にのめり込み、大学に8年も通ったひとや、中退した人、どうかんがえても(人格上の問題から)企業で働くことが困難な人、もっとひどいのは、専従になるために大学を中退した人もいます。こうした人が、青年学生党員を指導すればどうなるか、結果は目にみえています。
 私がここで提起したいのは、極めて重要な役割果たす専従の採用基準の作成と公開、さらに採用するうえで、もっと多くの意見を聞くことが必要でしょう。最近は特に、この不況のなかで、専従(あるいは、議員)になりたがる人が増えています。そして、専従になるために活動にのめり込むという不純な動機を持つ人たちも増えてきています。もう少し採用基準の民主化をはかることはできないでしょうか?