鮮烈市民派・電脳突破党のヒゲ-戸田です。
1/28投票された大阪府茨木市の市議選について考えます。(人口約26万人。有権者20万1837人、投票率48.39%)
詳しくは茨木市選挙速報
http://www.opas.gr.jp/city/ibaraki/g22212e.htm や
戸田のHP
http://www.ne.jp/asahi/hige-toda/kadoma/ などで。
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与党5会派による定数4減の中で、公明党が1増なのに共産党は現職2人が落選して2減となるという惨敗を喫してしまった。7人の候補者全体を見ても19位が最高で、あと26位、29位、31位、32位、33位、36位と冴えない感じである。 何が原因なのか? (市民派2期め桂さんは6位、新社会7期め山下さんは20位)
確かに「反共産党デマ宣伝」は盛んになされたことだろう。そして例によって例の如く、共産党はそれを敗因として自己正当化をするだろう。
しかし、戸田の見るところもっと重大な要因があると思う。
それは選挙宣伝にあたって個別茨木市議会の状況がどうなのか、それをどういう勢力と共同して変えていこうとするのか、を意図的にゴマかして宣伝するという、意識的な有権者・地方自治に目覚め始めた有権者をバカにするに等しいことを行なったことだと思う。
具体例を挙げよう。
以下は赤旗記事をかなり丹念に読み、選挙公報と現地での共産党ビラなどを読んだ上での報告である。
@茨木市議会には「革新野党」勢力として新社会・山下議員、無所属市民派桂むつ子が存在して、9割方は共産党と共同してきたはずなのにその存在に全く触れず、あたかも与党5会派以外には共産党しか存在しないかのような宣伝をしてきた。戸田が聞いた共産党男性候補者の街頭宣伝では、「公明・民主・自民も無所属も全て(!?)、市長提案に賛成するだけで、共産党だけが反対してきた」と平気で言っていた。赤旗でも共産党ビラでも、新社会党と無所属市民派議員はその存在すら隠蔽されている。
事情を知らない人は茨木市議会に野党は共産党しかいないと思うだろうし、事情を知っている人には共産党の独善体質への反発を高めてしまうだろう。
@地元で長年問題になってきた安威川ダム問題への共産党としての対応を意図的に隠すかのような宣伝に終始して、環境問題に関心のある(持ち始めた)市民から信頼を失っている。「前回選挙まで安威川ダム反対を明言したのは、実は新社会・山下議員だけで共産党は反対せず曖昧、ということで反対運動の市民に不興を買っていた。前回選挙で桂さん当選で、明確な反対議員がようやく2人になったが共産党は反対を明確にせず、議会の一般質問でもこの件を取り上げない、という姿勢を続けてきた」、と地元の山下・桂支援者のひとりは言っていた。(議事録にはあたっていないので不正確であればご容赦)
現に赤旗やビラ・公報でも「国際文化都市反対」は打ち上げても、それとセットにもなっている(同市民談)安威川ダム問題については、共産党として反対なのか、見直し・留保なのか、何も語っていない。(不思議なことに記載の一部で「与党は国文都市・安威川ダムなどの大規模開発推進」と批判したり、「公明党は共産党が国文都市・安威川ダムに反対していると共産党を攻撃」と述べたりしているが、共産党自身の考えは述べていない。)反対住民によれば、茨木の大政翼賛会的なダム開発計画の中で、共産党も支持者に建設業者・推進派を抱えているから反対を明確にしにくいのではないか、と言われているが、それにしても奇妙な対応である。
@桂むつ子が当選して情報公開を進めて見直されるまで共産党も(この意味では新社会党も)ダンマリしてきた「議員のおかしな特権」への反省と自己刷新の姿勢が全くなされていないこと。
茨木市議会はある意味では門真よりもひどい所があって、桂当選当時は、議員への議案説明の時や議会延長時の夜食に1人に3000円もする豪華弁当が出されたり、市長から年間60万円の補助金まで受けて議員野球をしていたり、という不当支出が慣例になっていた。
これらは桂むつ子報告や全国的なオンブズ活動の影響で途中で廃止されたが、それまで共産党もダンマリして議員特権を享受してきたのが事実。
そういうことに口をつぐんで「唯一野党」ぶりして議会改革を宣伝しても、「目覚めた市民」には冷笑を買うだけである。
@総じて言えば、選挙戦で共産党が行なってきた宣伝は国政レベルでの他政党批判を横滑りさせることに走りすぎ、個別茨木市の議会状況がどうなっているのかを正しく有権者に伝えず、どういう勢力と共同するのかを正しく伝えず、自己刷新の姿勢を出さないで、「唯一革新野党」のフリをして得票しようというものであった。
@これでは有権者を地方自治の主体として育てることに寄与しないし、すこし事情の分かった有権者にはソッポを向かれてしまうことになる。
☆共産党が躍進しようと思うならば(戸田も躍進を願っている)、こういう姿勢は改めなければいけない。特に数少ない革新政治勢力=新社会党や新たに目覚めた市民勢力との共同は大切にしなければならないし、「自分の頭で現実を正しく見て考える」有権者を育て共同する姿勢に転換しなければならない。
★共産党には真摯に捉え返してもらいたいが、現実の展開としては残念ながらこの党の体質として、まだまだこういうおかしな対応が続けられるだろう。他の革新勢力を認められずに「唯一革新」の虚構にいっそうしがみついてしまうだろう。それが「自分で自分の首を絞める」こと、国民の改革要望に結局反すること、に早く気づいてもらいたいと願いつつ、落ち着いた対応を当方としては継続していきたい。
★4月の島本町議選挙、6月の尼崎市議選、門真市長選、そして7月の参院選挙でこの傾向はいっそうはっきりするだろう。7月参院選までに共産党のこの方面での刷新を切に望むものだが、さて・・・・