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民主団体について

2001/2/11 山下

 民主団体について、いくつか問題が出されているようなので、私も意見を述べたいと思います。
 第1に、民主団体にはどのような人が就職するかという問題です。当然のことながら、民青同盟員や共産党員が圧倒的多数です。こうした人たちには、当然まじめに社会の役に立ちたいという思いから就職する人もいますが、反面、民間企業で働きたくない(=搾取されたくない)という消極的理由から就職する人もたくさんいます。専従問題などでも社会性の欠如について指摘されていますが、学生党員がいきなり民主団体などに就職すれば、「世間知らず」な人たちが形成されるのは当然でしょう。しかも、そうした人たちがその職場で一生働くことができればまだいいのですが、いろいろないざこざから、辞めてしまうケースも少なくありません。そうした人たちは、本当に悲惨です。民間企業にも行きたくない、民主団体もイヤ、となって生きていく術を失い、ドロップアウトしてしまうケースが非常に多いわけです。また、最近は民主団体においてもリストラが行なわれています。問題は深刻化しているわけです。
 第2に、仕事がどのように行なわれているのかという問題です。民主団体は、ズブの素人である共産党員が経営を行なっているわけです。特に、問題となるのは、仕事をほとんどまともに教えないということでしょう。「仕事は自分でやるものだ」などと我流で勝手な考え方に基づき、仕事をしている職場が多くあります。一年以上、仕事を教えてもらえかった人が、「いつになったら仕事を教えてくれますか」と聞いたとことろ、「他人に頼っては駄目だ」などと怒鳴り散らされたケースもあります。また、民主団体のほとんどは、業務マニュアルというものが存在しません。何が正しい仕事のやり方なのかということが決まっていないわけです。このような基本的なことが全くできていないのです。
 第3に、民主団体における共産党員と大衆との関係です。だいたい、主要なポストは共産党員が握っています。大衆から見れば、「なぜあの人が?」と思うこともありますが、そのまま流れることが多いでしょう。そして、民主団体の支部組織における方針が、事実上の経営方針となり、非共産党員はそれに従うだけ(本人は自分の意見が受け入れられたと思っているケースも多い)という場合があります。しかし、最近は民主団体も人が足らなくなってきたところも多いので、一般公募で募集し、大衆が職場で増えすぎたたために、大衆VS党員という構図も生まれつつあります(なお、一般公募で応募しても、民主団体では当然、共産党員が採用される率が非常に高いことも指摘しておきます。特に、倍率50倍の難関を全員面接しておきながら、後で知り合いの共産党員を採用したケースもあります)。
 いくつもの問題はありますが、重要なことは民主団体も理念だけではなく、民間企業の基本的な経営手法を学ぶことだと思います。仕事もまともに教えずに、今の若者はマニュアルがないと嘆いても何一つ問題は解決されないのです。