こんばんは。
「保守」の地域経済分科会です。
1.両先生の歯切れの悪さは?
どうも、日本共産党の皆様には、「財政再建」への拘りが、民主党や自由党ほどではないにせよ、見受けられるのが気になります。
「赤字国債発行」を容認したことをおおっぴらにはしたくないというのが、志位先生、市田先生の新聞とかTVでの発言の切れを悪くしていると愚考致します。
ああいう歯切れの悪い事では、支持は得られませんよ、両先生。びくびくしてはいけません。
正しい事は、きちんと堂々と言いましょう。
2.「財政再建」は必要ない
財政再建は、インフレないし景気過熱になったときにすれば良いのです。景気過熱時に少し増税してやれば、相当な増収になり、あっというまです。財政再建は。
今はデフレが生じています。デフレギャップが生じているのだから、金利も上昇しない。したがって国債の暴落は考えられず、すなわち「財政破綻」もあり得ません。返済を求められれば100兆円と書いた紙を刷って渡せば良いのです。
そんなことをしたらインフレになるとおっしゃる方も居るでしょうが、良く見てください。
大幅な「デフレギャップ」=総需要不足が生じているのですから。
消費税は廃止しましょう。それが不安なら、食料品だけ非課税と言うのを導入すれば良い。
インフレになりすぎたら、そのときは大企業を中心に課税を強化する。いや、そんなことせずとも、名目での税収は大幅に増えます。
あっという間に財政再建は達成されます。
3.円高是正と労働者保護を!
あと、デフレのもう一つの要因は、円高です。円が実力以上に高いから、野菜でも服でも何でも異常に安い外国商品が入ってきて、中小零細企業や
農業者を苦しめる。
労働者は、競争激化にさらされる。物価が安い物価が安いと喜んでいたらいつのまにやら、自分の給料もどんどん下がっている。公務員、教員くらいなものです。あえて得しているとすれば。
物価安の利益だけ享受して、不景気の影響はさほど受けない。だから公務員の党である民主党は平気で「自由主義的改革」を叫べるのです。私は好きではありませんが。自民党のほうがマシだとさえ思えます。
自由主義的改革ではなく、円安により内外価格差は是正されます。円高を維持したまま内外価格差を是正しようとすれば、デフレになり、経済は絶対に持ちません。
円安にするには、大企業の乾いたタオルを絞るような合理化を規制する事(日本共産党が95年頃強調していた悪魔の循環からの脱却)。
金融面からは、一層の金融緩和です。低金利は年金生活者を苦しめると言いますが、しかし現状ではデフレです。預金の価値は上昇しつづけています。景気が回復すればインフレになりますが金利は上がります。どちらが得とはいい難い。
さらにいえば、日本経済は生産性が上がっているのに、需要が増えていない。その必然の結果は、輸出の増大か失業の増大につながります。余暇が増えれば別ですが、労働時間の一人あたりの短縮が進まないで、失業者が増えるということになる。
需要は増えてくれば別ですが。当座の需要を増やすのは政府の役目です。
日本共産党の主張である解雇規制、サービス残業禁止などを断行し、失業を防止すれば労働者の消費も上向き、経済全体の需要も増えてきます。
デフレが続く限りでの赤字財政、円安、労働者の生活の安定、この三つを柱にすべきです。
後ろ二つは、日本共産党の考え方と同じだと思いますので、最初の財政赤字、これを恐れないことが日本共産党躍進の道であると確信しています。
4.悪いインフレもあるが・・・
無論、インフレでも「悪いインフレ」があります。
それは、供給サイドのショック、すなわち食料やエネルギー価格の暴騰によるインフレです。景気後退を伴うもので「スタグフレーション」ともいいます。
これは財政や金融ではどうにも対応できない性格のものです。
それを除けばインフレを懸念して政策を誤るのは愚かな事であると愚考致します。
5.「財政再建」を気にしだしたのが日本共産党後退の原因
日本共産党後退の原因は、私は正直言って、98年頃までの「景気回復」から、「財政再建重視」への転換が原因と愚考しております。
財政再建などと言い出したら新自由主義政党と同じことです。
駄目です。1970年代のインフレと財政悪化の並存は積極的財政政策が悪いのではないのです。供給サイドのショックが原因です。
自民党の積極財政は環境を破壊したりするので賛成できませんが、日本共産党的文脈での財政拡大なら私は反対しません。
というか、どうして両先生がこう異常なまでに赤字国債にアレルギーを感じるのか、分かりません。
独自色を明らかにし、時には自民党と組んでも良い。正しい事を実現するためなら。