全ての小選挙区に候補者を立てることは、過去に決めたことを変えることのできない官僚的思考を、実務の担当者が持っているゆえんではないでしょうか。一度決めたことを変更できないて言うのは、なんだか霞ヶ関官僚に相通ずるものを感じます。
たしかに、90年代半ばまでの日本共産党排除の政治状況の中で、無理をして候補者を立てることはやむをえないことであった思います。小選挙区に候補者を立てるのは、比例票の掘り起こしや選挙戦を通じての党の宣伝の効果も大きいですし。
ただ、野党間の関係が5年前と比べてもまったく変わってしまった現在の状況下では再考の必要があるでしょう。この程度のことは、現在の党幹部も聞く耳を持っているのではないかと思います。
ただ、私の問題意識からすると、仮にこの問題で方針変更が行なわれても、幹部がいきなり赤旗紙上で発表するような形だと、党改革に対して信頼はもてません。いかなる形の方針変更であっても、民主的で結果として少数意見の立場のひとも心情的に受け入れられる物とすべきです。
純粋に選挙戦略として考えるならば、比例票すら獲得する力の殆どない地方でかつ他の野党が候補者を出しているところでは候補者擁立を見送っても殆ど何の影響もないのではないでしょうか。(党にとっても日本社会にとっても)元党員