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辛酸さんの話の感想

2001/3/11 化石、50代

 辛酸さんの話について、色々思う事がありました。
 まさに辛酸だと思います。殺されかけても、これしか無いんだと言う、自分の信条を貫くという気持ちも何となくわかります。
 待子さんのコメント、理解し難いというのは当然でしょう。しかし、人間というのは辛酸様のような、そう言う面があるから、すごいんでしょう。
 自分は辞めましたけど。労働運動の指導を持っていましたから切れるのに5-6年かかりました。

 共産党の厄介な部分というのは、辛酸様の報告に出てくる方々は極端として、似たような方々が上級や下部団体にたむろしてしまうという事です。残念ながら中央といえどもチェックできないし、把握できても、ひ弱な専従党員では手が出せないでしょう。
 むしろ、査問に応じるような思想、人格に真摯な党員に対しては、厳しく責め立てる。弱そうだから、いじめる。牙をむくというのがパターンですから。何十年間、書き尽くされてきてますけど。

 自分自身の体験としては、70年安保当時、上級委員長との意見の食い違いで色々あって、胸ぐらを捕まれて「共産党が、何時までも、紳士的だと思うな」と、言うようなことがありました。自分も若かったし闘争の実践で決めようではないか。と、決裂。

 辞めてから判ったことですが、この委員長は脳死状態の委員会に、建て直しのために上級から派遣されて来たが、うまくいかずに自律神経が、おかしくなって神経症になっていたとの事であった。
 幸いにして、この方はその後、何があったかは判りませんが、一族郎党、除名になったとの事でした。金持ちだから別派で活動。
 ただ、大きな問題としては、この時の別人脈が、ほぼ、そのまま今の地区の指導部の多数を占めていると言うことです。自分自身は、こういう人たちが要領よく生き残っているような政党に、民主主義とか正義とかは、とても無理だと言う確信を持っています。
 彼らは感覚が全く違うわけです。お友達同士、専従者や幹部の出身母体の完全派閥。そういう方々が、ツーカーで色々な運営方針を出してますから。
 大会決定とか規約とか委員会決定は、付け足し、下部を縛り上げるための方便でしか在りませんから。これは中央も地方組織も、ほぼ同じですね。

 上意下達と言っても、この方々は選挙と党勢拡大だけしか指導力が無いわけですから、労働運動や青年運動関係の決定は出来ても出来なくても、お構いなし、いつの間にか尻切れトンボ。選挙で議員が増えたら、バンザーイ、これ在るのみ……。
 やっかいな党員達、上級の方々、おそらく、このホームページを運営されている方たちは、ウンザリする程経験されている筈と思いますが。

 残念ながら、真摯で民主的な共産党というのは、あり得ないし。一時、正義が主導権をとっても、年数が経てば一党独裁になるし必ず腐る。と言うのが、社会の経験、法則ではないか。
 弁証法とか、唯物論とか民主集中制とか議論してみても、人間の持つ欲とか悪の部分、どう規制するかを見極めていかないと、遊びの議論にしかならないと思う。

 自分は、共産党が現実社会に対応した政策の変換は歓迎している。
 労働運動とか青年運動への指導は、馬鹿な事ばかりやってきた。彼らでは元々無理だったし、無い物ねだりだと思う。

 綱領とか、規約とかは労働運動や青年運動があって意義があった。ホームページを見て、民青同盟もここまで衰退しているとは考えても見なかった。有能な若手活動家は、ほとんど排除したり辞めてしまったと言うことか。

 今の共産党を支えているのは、民商とか医療福祉が多いから、市議とか県議は実質、福祉税金党みたいな感じになっていますよ。
 中央としては、実態にあわして全面的に変えざるを得ないでしょう。
 右傾化を阻止したいと言う、「さざ波通信」運営者達にとっては、凄い矛盾ですが、今の綱領、規約では、悪が屯しやすいシステムになっているわけです。現に、自分が辞めて30年経っても、ウンザリするほど屯しているようですから。

 このホームページも一つの理想か。もっと開かれていけば、悪質な人間とか左の官僚のような党員が、党内にとぐろを巻くと言うことも防止できるのではないかと思う。

 辛酸様の苦労に敬意を表します。 化石。