言葉じりをとらえていると受けとられると心外なのですが、打倒テンノー制さんとMiffyさんの双方に共通した問題点を指摘したいと思います。
打倒テンノー制さんは「テンノー一族の顔をよく見たことありますか。…典型的な朝鮮民族系の顔つきと思いませんか。古墳でも、朝鮮によく見られる絵が描かれていたり、朝鮮からの征服王朝が日本を支配したことは、神話などを裏から読めば簡単にわかることではないでしょうか」と言い、Miffyさんは「天皇の顔立ちが朝鮮系だとか、『週刊文春』まがいの悪意に満ちた記述をみても、投稿者が共産党員どころか、支持者であるとも思われません」と書いています。
天皇家一族の顔つきが朝鮮系かどうかということは、主観的な印象にすぎず、また何をもって「朝鮮系」と断定しうるのかは定かではありませんが、天皇家が朝鮮半島からの渡来人を祖先にもつことは、じゅうぶんに考えられることです。
とはいえ、それがどうだというのでしょうか。たしかに日本共産党は、「天皇制(君主制)の廃止」と「民主的共和制(民主共和国)の樹立」を綱領に掲げている唯一の政党です。しかしそれは、天皇家が朝鮮系であるという理由によるものでないことはいうまでもありません。
日本共産党が現在の綱領に「天皇制(君主制)の廃止」を掲げている最大の理由は、それが人間の本源的平等原理に(ブルジョア的な意味においてさえ)反する封建的身分制度の残滓であるということにあります。
その意味でいえば、打倒テンノー制さんの論理は、天皇制に反対する根拠にはならないし、たとえ天皇一族の顔つきが朝鮮系だと言ったからといって、Miffyさんが言われるような「悪意に満ちた記述」にもならないと思います。
むしろ問題は、天皇家を朝鮮系と表現することのなかにマイナスイメージをもとめようとする両者に共通した体質にこそあります。そもそも、顔つきがどの民族に似ていようと、そのこと自体はけっして非難の対象になるものでありません。編集部のコメントがそれに触れていないこともふくめて、打倒テンノー制さん、Miffyさん、編集部の再考を要請します。