<私達の主張は現在「予研」がある戸山が人口密集地だから反対で、だから過疎地に移転しろなどと主張いているのではありません。少なくとも周囲数キロメートル(数キロとは、病原体が漏洩しても生きたままで住民が吸うことのない距離で、こう言うのは、何百メートルの単位では、病原体や遺伝子組み換えウィルスや裸のDNAは生きたまま人が吸入する危険があるからです。)に人がいない立地条件がバイオ施設には必要です。>
この点について、「予研裁判の会」のWWWには次のように書いてあります。
<そのような病原体・微生物・発がん物質・危険な実験動物等を大量に扱い、感染実験を行う施設が、住居専用地域・人口密集地に立地してよいものでしょうか。私たちの運動は、日本最大のそのような実験施設、国立予防衛生研究所(予研)=国立感染症研究所(感染研)の人口密集地での立地と実験の強行に反対するとともに、全国のそのような実験施設を住居専用地域・人口密集地から立ち退かせ、国民の生命と健康への権利を擁護する運動です。>
「予研を住居専用地域・人口密集地から立ち退かせ、」という「予研裁判の会」の主張を「周囲数キロメートルに人がいない立地条件がバイオ施設には必要です」と読み取ることは不可能です。(周囲数キロに人がいなければよい、ということでもないのですが、今はそれは置いておきましょう)
繰り返しになりますが、「予研裁判の会」が「予研を住居専用地域・人口密集地から立ち退かせ、・・・国民の生命と健康への権利を擁護する運動です。」と公言している以上、科学者会議は支持できません。
これは、予研が危険であるかどうかということとは全く別な問題です。裁判に対しては、「原告の主張のうち、一部は支持できないが、他は支持できる」とはいえないのです。「一部は支持できない」の部分だけを敵に利用されてしまいます。原告の主張のすべてを支持することができない以上、科学者会議の公式的な立場としては、支持するとも、支持しないともいわないという態度をとるしかありません。
「自分たちは正義である、したがって自分たちと少しでも意見が違う者は不正義である」という姿勢を独善といいます。独善では運動は広がりません。
では。